プレミアムバンダイで半年くらい前に注文していた『光る!鳴る!特空機1号セブンガー』が無事我が家にも現着致しました。今日はその簡単なレビューを。
『ウルトラマンZ』に登場する防衛チーム・ストレイジの主力メカに、「『ウルトラマンレオ』の新マン客演回でたったの1分しか画面に出て来ず、40年以上それっきりだった」あのセブンガーが採用されたと聞いたときの驚きは今も記憶に新しいところです。放送後の人気ぶりは言わずもがな。『Z』が始まってしばらくは、どこのおもちゃ屋さんへ行ってもソフビが見つかりませんでしたもんね。
このセブンガー人気をあの「財団B」が放っておくはずもなく…。ミニプラ、フィギュアーツ、DX版とプレミアムバンダイから怒涛の如く送り出されるマニア向けのセブンガー玩具!この状況、10年前の特撮オタクたちに言っても絶対誰も信じてくれない(笑)。
ミニプラもフィギュアーツもそれぞれに魅力的な商品ではあったのですが、音声ギミックが付いている点と何よりセブンガーに関しては「飾るよりもガシガシ遊びたい」気持ちが強かったので、今回はDX版を選んでみたというわけです(全部買う勇気が無かったとも言う)。
プロポーション
まずは、円谷プロ造形部門LSS監修のプロポーションから見ていきましょう。
セブンガーと言えばこの愛くるしいお顔。やはりLSS監修だけあって本物そっくりの出来映え。凄いです。
個人的にはこの吊り目がたまりません。目の表情は、吊り目の他に通常時のたれ目、やられた時の×印、まぶたを閉じた3つのバージョンが別パーツで用意されています。ソフビでは省略されていた目の上のディテールも、こちらでは忠実に再現されているのが嬉しいですね。
セブンガーって意外と繊細な造形をしていて、目の大きさや位置が少し違うとたちまち「あの」セブンガーではなくなってしまうのですが、これはもう文句無しの「あの子」という感じです。ちなみに口と頭の通気口がスピーカーになっていて、そこからハルキとヨウコの声やBGMが流れるようになっています。
胸のゴールドパーツと足はダイキャスト仕様。関節部分のカバーは軟質素材で、本物のロボットみたいに関節を曲げると伸び縮みします。ただ、可動の自由度は正直いまひとつ。あまり大胆なポーズを取らせるとポキッといってしまいそうです。可動域についてはフィギュアーツに期待したほうがいいかもしれません。
光る!鳴る!
続いてこのDX版最大の特徴である「光る!鳴る!」要素。
背中の左右のバックユニットが音声用のボタンになっており、主に右ボタンでBGMを、左ボタンでハルキとヨウコのセリフを再生。ちなみにセリフのバリエーションはそれぞれ60種類以上(!)。ほぼ無限に遊べます。
BGMとセリフは同時に再生することが可能で、ストレイジの勇ましいテーマをバックにハルキやヨウコのセリフを楽しめるのはかなり嬉しいポイントでした。BGMでめちゃくちゃ雰囲気が出るし、ソフビと組み合わせて遊ぶときにセリフを流すとテレビで見ていた『Z』のバトルさながらの臨場感!
息子に渡すと取りあえず音声を鳴らしまくる(笑)。
プレバンで買ったおもちゃを息子に渡すのは正直ヒヤヒヤするんですけどね。このセブンガーに関しては元々遊ぶために買ったので、ウルトラレプリカの時みたいな断腸の思いは無く「さあ、好きに遊びたまえ」の心境(笑)。
ハルキとヨウコのセリフを再生すると目の黄色い部分が発光します。このセブンガー、光らなくても十分本物だし音も鳴るしでかなり遊べるんですけど、やっぱり目が光るだけでフィギュアに命が吹き込まれる感じがしますね。「そこに居る」感がもう全然違う。アルティメットルミナスのストラクチャーを使っておうち特撮すると凄い写真が撮れそうです。
硬芯鉄拳弾、発射!
セブンガーの必殺技、ロケットパンチこと硬芯鉄拳弾も再現可能。最終回でのバコさんのかっこ良過ぎる助太刀を思い出しますねえ。
右手のボタンを押すと腕が飛び出すシンプルな仕組み。ただこれ、劇中の硬芯鉄拳弾に比べると勢いが相当弱くて、良く言えば安心・安全に配慮した仕様、悪く言うと飛び出すというより腕がポロッと取れるだけ、という印象です。
息子も自分が想像していた飛び出し方とあまりにも違っていたからか「こんなんで怪獣倒せへんわ~」と爆笑していました(笑)。まあ、おもちゃの安全性に関しては近年の流れもあるので致し方ないところですね。
今月満を持してスタートした円谷プロダクション公式サブスクサービス『TSUBURAYA IMAGINATION』では、プレミアム会員限定で『セブンガーファイト』なる新作映像が公開されています。
『Z』の生みの親でもある田口清隆監督が撮る新しいセブンガーの物語。何処だか分からない山奥で繰り広げられる、くたくたになった着ぐるみ怪獣とセブンガーの肉弾戦は元祖『ウルトラファイト』を思い出さずにはいられない独特なチープ感。これがまた癖になるいい映像なんです。
息子も『セブンガーファイト』に興味津々。親子でストレイジメンバーのナレーションにツッコミを入れながら楽しんでいます。
何度でも言いますが、長年のウルトラファンからするとまさかあのセブンガーがここまで脚光を浴びることになるとは本当に思っていなくて。40年以上眠っていたキャラクターが、見せ方一つでここまで生まれ変われるものなのかと…。ウインダムやキングジョーといった人気怪獣もいる中で、あえてセブンガーに目を付けた田口監督の眼力の凄まじさたるや、です。改めて『ウルトラマンZ』は凄い作品でした。
レビューは以上です。さあて、そろそろ息子にセブンガー返してもらわんと(笑)。