僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

息子(小2)がウルトラマンを「卒業」する日はやってくるのか

 

 「俺はな、16歳になってもウルトラマンは見続けるで」

 

 『ウルトラマンデッカー』の映画を一緒に見に行った帰り道、息子が一言。

 「16歳」というのは、彼が今8歳だから、単純に倍で「16」ってことだと思うんですけど。要するになんて言うんでしょう、「ウルトラマン卒業しません宣言」とでも言えばいいのでしょうか。そのやり取りがどうしても忘れられず、今こうしてブログを書いています。

 

 ネタバレになってしまうのであまり大きな声では言えませんが、『ウルトラマンデッカー最終章』のツブイマ配信版には、映画の最後におそらく次回作であろう新しいウルトラマンの姿がちょっとだけ公開されておりまして。

 それがもう、これまでのニュージェネとはちょっと一線を画した雰囲気。端的に言うと「オタクが好きそうなウルトラマン」の感じ。円谷、近頃儲かってるみたいだし、ここでひとつ大きな挑戦をしてくるか……という印象を受けました。

 息子とその次回作の話になって、「次のウルトラマンはなんか雰囲気が違うけどどう?」と僕が訊いたら、「あんなかっこいいの楽しみに決まってるやん!」と。

 

 

 

 

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 「息子のウルトラマン卒業」についてはこのブログでも何度か書いてきましたが、最近は「『卒業しない』線も意外とあったりするのか……?」と思うようになってきました。

 

 彼の小学校には、ウルトラマンのことについて話せる友達はもう1人か2人くらいしかいないそうです。

 なるほどこりゃ興味深いタイミングだと思って、「じゃあその子たちがウルトラマンを見なくなったら、お前はどうする?」と、ちょっと意地悪な質問を投げてみたんですね。そしたら返ってきたのが最初の一言。周りがウルトラマン、見なくなっても自分は見続けると。「あ、そんなに好きなんだ」って、僕も訊いておいて結構驚いちゃったんですけど。

 

 というのも、やっぱり息子の中にある娯楽の円グラフの中で、ウルトラマンのパーセンテージって少なくとも、もう一番ではない。ポケモン、マイクラ、チェンソーマン等々…新しいコンテンツをどんどん吸収していく中で、自然とウルトラマンの割合は減っているように見える。僕が見る限りでは、ソフビを触ってる時間よりもゲームとにらめっこしている時間のほうが圧倒的に長いですもん。

 僕も今の彼と同じくらいの頃はもう完全にウルトラマンも特撮も卒業していて、当時ブームだったミニ四駆やポケモンに走っていました。だから、息子もそろそろウルトラマン飽きて見なくなるだろうって正直2年くらい前からずっと思い続けているんですけど、これがなかなかどうして全然飽きない。ウルトラマンは例え少ない面積でもしぶとく円グラフに残り続けているし、息子は「16歳になっても見続ける」と8歳の時点でもう断言している。これはひょっとして「卒業」、しないのか……?

 

 もちろん、父親の僕がこういうオタクをやってるから、ウルトラに関する新しい情報は常に息子にも供給され続けている。その環境も大きいとは思うんですけど。

 でもやっぱり、一番は「世代」なのかなあと。

 だって息子、3歳で『ジード』を、6歳で『Z』を、8歳で『シン・ウルトラマン』をそれぞれリアルタイムで浴びているわけですから。まさに「ウルトラ・ゴールデンエイジ」とでも言うべき奇跡の世代。

 子供の頃、テレビで毎週ウルトラの新作を見る機会が無かった僕とは比べ物にならないほど、ウルトラマンというコンテンツが体に染み付いている。ニュージェネを一通り見た後に、『シン・ウルトラマン』という大人向けの作品に触れているのもいいですよね。「体に染み込ませる」という観点で言えば、浴びる順番として極めて正しいような気がする。

 

 

 

 そして次回作ですよ。ここで小学3年生になってちょっと目の肥えだした息子が、もう一度ウルトラマンにハマり直す……それこそ円グラフの「ウルトラマン」の面積がぐぐぐっと広くなる程の作品だったら、いよいよ「ウルトラ留年」が視野に入ってくる。いや、留年と言ったら彼に失礼ですね。大学院に入って更に知見を深める感じですか。

 僕自身、一度完全にウルトラから離れた時期もあったりして、それがちょうど小学2年生くらいだったので、息子に対してどうしても「まだ見るの?」的な態度を取ってしまいそうになるんですけどね。そこは必死に我慢というか、表には出さないようにしています。万が一卒業するにしても、そのきっかけが僕の一言になっちゃあウルトラマンたちに合わせる顔が無い。

 

 まあ、あっさり飽きてパタッと見なくなるのもまた、子供特有の「あるある」ではあるんですが。

 でも僕は今日の息子の一言を忘れていませんよ。本当に16歳になっても君がウルトラマンを見続けているのか。見物じゃないか。8年後の息子よ、このブログによって自らの幼き日の決意を知り、果たして何を思うのか。

 

 息子がウルトラマンを卒業する日が、このブログにとっても一つの「区切り」になるのかなあと常々思っているんですが、どうなりますやら。

 映画の舞台挨拶で本物のカナタとケンゴに会えた息子、「今日は最高にいい日やったわ!」って心底嬉しそうだった。ソフビもディナスとゾルギガロガイザ、ちゃっかり2個買わされた。

 「『区切り』が来るのはまだまだ先」に、僕がまずは一票、投じておこうと思います。