僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

1年半ぶりに、息子の「特撮卒業」を考える

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 今から1年半ほど前に書いたこちらの記事。

 

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 今でも時々自分で読み返すことがあって、文章自体はかなり下手くそなんですが、当時の僕のモヤモヤはそれなりに伝わってきます。いや、自分で書いたんだから伝わらんでどうするって話なんですけど。

 息子の「特撮卒業」について、1年半前の僕は「その過程を楽しみたい」と書いていますね。お気に入りのヒーローになりきって子供向けの番組を本気で楽しむ息子の興味関心がどう移り変わっていくのか、そのきっかけを父親として知っておきたいと。

 特撮ヒーローからの卒業は、例えば学生が決まった日にちに卒業式をして学校を去っていくように明確な区切りがあるわけじゃない。一日一歩ずつ、着実に近づいてきて気付けば……というパターンなんだと思います。

 あれから息子も大きくなり、今もウルトラマンをはじめとする特撮ヒーローが大好きなのは変わらないのですが、父親として接する中で「あっ、これは」と思うようなシーンが少しずつ増えてきた気がします。

 

 

 

 

まらぬ好奇心

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 息子の好奇心が日に日に膨らみ続けているのは昨日書いたヒカキンの記事にもある通りで。

 『ジード』や『ルーブ』の頃は生活の全てがウルトラマン一色という感じだったのが、今ではタブレット片手にYouTubeで自分の好みを動画を探して延々見ていたり、保育園から小さなダンゴムシを大量に持って帰ってきたり、公園でのサッカーに夢中だったり。

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 特にスポーツへの興味は強いようで、近所でやってる草サッカー、草野球を散歩の度にわざわざ覗き込んで観察しています。一緒にサッカーをしていても、子供の頃の僕に比べたら負けず嫌いでガッツはある気がする。これは小学校に入ったらクラブチームとかに入れてあげたほうがいいのだろうか、などと考えたりもします。運動神経ゼロだった僕の子供に生まれてきたのが可哀想に思えてくる。

 休みの日なんか、これまでは「ウルトラマン見よっかー」と言って録画を流しておけばおとなしくしていたのが(育児放棄)、最近は公園で遊ぼう、自転車の練習しよう、違うDVD(アメトーークの踊りたくない芸人回など)見ようとか、リクエストの種類がかなり豊富になってきました。

5歳児のネットワーク

 それと、やっぱり一番大きいのは友達からの影響です。

 保育園に通っていると彼にも5歳児なりのネットワークが自然と形成されるようで、家では手に入らない情報を色々と持ち帰ってくるんですね。「〇〇くんちのパパはプラレールめっちゃ上手に作るねんて」とか「〇〇ちゃんはピアノと水泳習ってるんやって」という具合に。

 外の世界をわずかでも知ることで、息子も自分の好きなものと自然に向き合うことができ、結果的に彼の中の選択肢が増えるならそれは歓迎すべきことです。

 隣の芝生は青く見えるでしょうし、僕も出来る限り息子が興味を持ったものに一度は触れさせてあげたい。それが例え、「友達と話を合わせたくて」といった遠回りな動機でも、これから先の長い人生を考えたときにきっといい勉強になると思います。

 あ、息子は僕のことを友達に何と言ってるんだろうか。「部屋にウルトラマンのお人形がいっぱい飾ってあって……」みたいなことは口が裂けても言うなと教育しておかねばな(笑)。

「いらない」の一言はいつ来るか

 仕事帰り、息子を喜ばせようと思ってウルトラマンのおもちゃを買って帰ることがあるんですけど、ここ最近は正直ちょっとドキドキしています。果たして前みたいに「やったー!」と喜んでくれるだろうか、「いらない」なんて言われたどうしようって。

 この辺り、子供はとても正直な生き物なので、渡したときのリアクションを見れば本当に心の底から喜んでいるかどうかはすぐに分かります。この間東京へ行ったときに買って帰ったウルトラマンタイタスのソフビと、タイガの限定指人形セットはぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでくれました。あー、良かった。このほっと一息つく瞬間を、僕はあと何度味わうことが出来るでしょう。

 僕はやっぱり、今の「息子と一緒にウルトラマンを見ている」状態が楽しくて仕方ないので、どうしてもウルトラマン、買い与えてしまう。でも、そろそろ彼の変化にきちんと向き合う心の準備をしておかなければとも感じています。いざ本当に「いらない」と言われたとき、それを受け入れられないようでは父親としてかっこ悪いと思いますしね。自分の理想をただ押し付けるだけになってはいけません。

 今朝の『ウルトラマンタイガ』。大好きなブラックキングの登場を興奮気味に伝えてくれた息子は、おもちゃ箱をひっくり返しソフビを見つけ、早速今日のウルトラマンとの戦いをカチャカチャと再現していました。ここまでは1年半前と同じ。でも今は遊んだ後、一人でおもちゃ片付けられるようになったね。

 彼の小さいけれど確かな成長が見えたとき、僕の頭によぎった「卒業」の二文字がこれまでより何倍もポジティブに感じられたことを、最後に書いておこうと思います。