僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

ひらかたパークのウルトラマンショーが中止になってしまった話

 

 日曜日。息子とひらかたパークのウルトラマンショーに行ってきました。

 

 ショーは午前の部、午後の部とあり、僕たちは早起きして午前の部を鑑賞。

 『帰ってきたウルトラマン』で「怪獣使いと少年」という超問題作に出演していた巨大魚怪獣ムルチが、「コテツ」という名前のペット的怪獣としてウルトラマントリガーの家に引き取られる…という、いかにも「空想と浪漫」ほとばしる物語にズッコケつつも、隣の息子がトリガーとゼットの共演に熱狂していたので「まあいいでしょう」の心境。ちゃんとショーに合わせてゼットライザーを持参する辺り、彼のこのショーに対する並々ならぬ気合が感じられる。確かに、ひらパーのショーは野外で特別感があって楽しいよな。

 しかし、記事のタイトルにある通り、何事も無く始まると思われた午後の部が突然中止になってしまいました。

 会場では「出演者のコンディション不良により―」とのアナウンスがあり、ちょうど僕らが帰ろうとしていた頃、園内には救急車が到着。若い男性が1人搬送されていました。恐らく、午前の部に出演されていた中の1人が熱中症で倒れてしまったものと思われます。

 

 

 

 

 ショーが行われた野外ステージの周辺は騒然としており、スタッフの方たちの慌てる様子も確認できました。

 午前の部でも司会の方が客席に向けて熱中症対策に何度も言及されていて、当然演者側にもそういった事態が起こらぬよう注意を払っていたのだろうとは思うのですが……。僕もウルトラマンのショーを見に来た場所でまさか救急車に出くわすとは思っておらず、ポカンとする息子をよそにちょっと胸の奥がキュッとしてしまいました。楽しいショーの後に、ああいう光景を目の当たりにするのは辛い。

www.bokuboku12.net

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 ひらかたパークに限らず、僕も息子もこれまでウルトラマンのショーには大変お世話になっていて。

 そこに携わる方々…特にウルトラマンや怪獣・宇宙人の着ぐるみに入ってそれらを演じるスーツアクターの皆さんには、子供たちのみならず大人の僕たちも魅了してやまない「夢の世界」を何度も見せてもらい本当に感謝しかありません。

 それこそ今は着ぐるみではないCGの『シン・ウルトラマン』が話題ですが、いくら映像技術が進歩したとしても、こうして実際にウルトラマンに「会える」イベントへの需要がある限りスーツアクターは決して無くならないお仕事でしょう。やはり実物でしか味わえない良さは普遍的なもの。僕のような大人がウルトラマンのショーを見て本気で感動したりするのは、目の前にいる「中の人」の頑張りが客席にまで直に伝わってくるからでもあるんですよね。

 あのウルトラマンのスーツ、肌に密着して空気が通りにくい上に視界も相当狭いと聞きます。加えて、ひらパーの野外ステージは構造も割と複雑で、正直、僕も見ながら「ウルトラマンが階段を踏み外したりしないか」「アクション中に怪我でもしたら…」などとハラハラしてしまう時がこれまでにも結構な頻度でありました。

 

 

 

 

 実際、今日もショーの終盤にトリガーのアクターさんがフラついている場面があって、「大丈夫?」と心配していたら案の定、という感じで……。

 お客さんがいる手前、ショーの途中で症状が出ても中断させるわけにはいかない、ましてやヒーローを演じている中で…といったお気持ちがあったのでしょうか。外野の僕がとやかく言うべき問題ではないのかもしれませんし、十分注意も払われていたのでしょうが、やはりもう少し、イベント全体で(僕自身も含めたお客さんのイベントに対する認識も含めて)過酷な環境で働くアクターさんを守る仕組みが出来ていればなと感じてしまいました。

 現場の方たちの頑張りは、僕たちには本当によく伝わっています。息子も、今日のショーは大満足だったようです。

 無責任な言い方で申し訳ないのですが、子供たちを笑顔にするイベントだからこそ、ウルトラマンや怪獣を演じる人たちへの配慮として、例えば「ショーが途中でやむなく中止になってしまうこと」をオーディエンスに理解してもらう努めも今後は必要になってくるのかな、と……。

 倒れられたアクターさんに後遺症などが無ければいいのですが。とにかく今は心配です。