僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

そんなに元気ではない僕が語る「元気の秘訣」

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今週のお題「元気の秘訣」

 「元気の秘訣」って、よくよく考えてみたら結構人を選ぶお題だよなあ、と。

 僕も考えてはみたのですが、そもそも自分は秘訣を語るほど元気な人間ではないような気がして。

 いや、人生に絶望しているとかでは全然ないです。むしろ毎日そこそこ楽しく過ごさせてもらっているし、基本的に物事に対してポジティブなほうだと自分では思っています。でも、改めて「元気」かと聞かれるとそこは全く自信無い。

 あんまり好きじゃないのかもしれません、「元気」という言葉自体が。なんと言うか、無意識のうちに体育会系特有の押し付けがましいニュアンスを感じ取ってしまうんですね。子供の頃からずっと、「声が大きくてニコニコしている元気な人が取りあえず良く見られる」環境にいるからでしょうか。

 元気―。辞書によると、その意味は「活動のもとになる気力」とのこと。

 例えば、自分の中に何かしらのエネルギーを注入したい時…お昼休みが終わってさあこれから仕事に向かおうという時なんかに、スマホの写真アプリを適当にスクロールして過去の息子の写真を眺めたりはよくしています。どんな写真が出てきても、それを見るだけでいつもよりちょっと頑張れる。そんなに元気ではない僕に「元気の秘訣」があるとするならば、多分これです。

 

“どうでもいい”写真の価値

 息子のフォルダだけで軽く5千枚。

 子供ができて何が変わったかって、とにかく写真を撮る回数が格段に増えました。ブログにも何度かアップしているウルトラマンとのツーショットはもちろん、日常の何気ないひとコマ、「なんでこんなもんわざわざ写真として残さなあかんのや」というような意味不明な息子の写真(全裸で側転している瞬間、勝手にインカメを起動した息子の顔のドアップなど)で僕のiPhoneは埋め尽くされています。

 今の子たちが凄く羨ましいなと思うのは、スマホのおかげで一見どうでもいいような普段の写真が沢山残ることなんです。

 僕が子供の頃はインスタントカメラが主流でした。「写真を撮る」ことへのハードルが今より少しだけ高かった時代。

 古いアルバムを見返してみても、年に何回かの旅行へ出かけた時のものや、かしこまった記念写真が圧倒的に多く、部屋で遊んでいるところやスーパーでの買い物…といった何の変哲もない日常のシーンは少ない。案外、そういうどうでもいい写真のほうが後から見ると笑えたり、貴重なものが映っていたりするんですけどね。

いに訪れるシャッターチャンス

 先週、家族で梅田へ出かけたときのことです。

 ヨドバシカメラにある鉄道模型の展示コーナーに息子がめちゃくちゃ食いつきまして。「早く帰るよー」と言いたいところだったのですが、息子の眼差しがあまりにもキラキラしているものだから何も言えず、結局1時間くらい付き合わされてしまいました。

 ただ、そこで思いがけない収穫。模型を眺める息子と目線を同じにしようと、僕が何気なくしゃがんで撮った写真の出来が凄く良かったんです。5歳の男の子の純粋な好奇心が息子の横顔からこれでもかと伝わってきて、慌ててiPhoneを取り出し撮ったのがトップの写真。手前味噌になりますが、自分でもよく撮れたなあと思います。あの1時間がこの1枚に凝縮されている。

 息子と一緒にいると、「ここだ!」というシャッターチャンスが結構あります。でもそれはほんの一瞬で、撮ろうと思ってスマホを手に取ったときにはもう…なんてことも沢山ある。

 最近は息子にも“照れ”の感情が芽生え始めたのか、スマホを向けると「撮らんといてー!」と注意を受けることが増えました。だからこそ彼の自然な表情を収めた奇跡的な1枚が撮れたときの喜びは大きいし、ずっと残り続けるその写真はこれからの僕に生きる活力を与えてくれています。

顔でため息

 実家に帰ると、母親と昔のアルバムを見返すことがたまにあって。

 僕の子供の頃の写真が並んだページをめくりながら「昔は可愛かったのにねぇ~」とため息をつく母親を少し前までは鬱陶しく思っていたのですが、最近はその姿にやや共感しています。僕も既に、赤ちゃんの頃の息子の写真を見て母親と同じように「ねぇ~」って言ってる(笑)。

 自分で口に出してみて初めて気がつきました。あのため息には、子供の成長に対する親の安心や喜びが含まれていたんだと。僕も僕の母親も、「ねぇ~」と言っているときはだいたい笑顔ですもん。笑顔でつくため息は元気の証拠なんですね。

 母親も僕と同じでそんなに元気な感じではないですが、昔の僕の写真を見ていつもよりちょっと頑張れたりした時期があったのかな?聞ける雰囲気になったら思い切って聞いてみようと思います。