僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

怪獣少年だったあの頃と、懐かしの『ウルトラ怪獣大百科』を語る

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 YouTubeの円谷公式チャンネルで懐かしの『ウルトラ怪獣大百科』が配信されています。

 

 Amazonプライムビデオで『電光超人グリッドマン』の無料配信が始まったときにも思ったことですが、やっぱり自分が子供の頃に、それこそかぶりつくような勢いで見ていたものって大人になっても全然忘れてないです。なんかこう、脳内で眠らせてあった記憶が一気にバーンとよみがえる不思議な感覚。

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 『ウルトラ怪獣大百科』とは、『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの作品に登場した怪獣・宇宙人の身長・体重・能力などを紹介する5分程度のミニ番組。1988年から1年間、テレビ東京系で放送されていました。僕が見たのは再放送だったのか、はたまたレンタルビデオか…その辺りの記憶が定かではないのですが。ザラブ星人(CV:青野武)の軽快なナレーション、「これで君も、怪獣博士だ」の一言にはもの凄くワクワクさせられたのを今も鮮明に覚えています。

 

 

 

 

獣少年の救世主

 こういう番組、僕が子供の頃は特に貴重だったんですよ。今みたいにインターネットの動画サービスなんてもちろん無かったですし、近所のレンタルビデオ屋に行っても『ウルトラマン』~『ウルトラマンA』まではあるけど、『タロウ』と『レオ』だけ無いとか、何故か最終巻だけ置いてあって他の巻は無いとかね。見たいのに見れない、そんな環境が当たり前の時代でした。

 だから怪獣図鑑を眺めながら「この怪獣が出てくる回をいつか見てみたいなあ」なんて、野球少年がいつか憧れのジャイアンツに入りたいくらいのノリで思っていたわけです。

 未だに『タロウ』や『レオ』を見ると、他のシリーズよりもテンションの上がり方が違いますもんね。『タロウ』の1話に出てくるアストロモンス、かっこ良くてソフビも買ってもらったけど、当時の僕にとってはほとんど幻の怪獣みたいなものでした。大人になってからDVDで映像をちゃんと見られたときは、「これがあの頃に憧れた“超獣よりも強い怪獣”か…」と感激したものです。

 『ウルトラ怪獣大百科』は、僕のような90年代前半の怪獣少年にとってまさに救世主のような存在でした。

獣コンピューター、チェック!

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 20何年ぶりに見た『ウルトラ怪獣大百科』、冒頭の「怪獣コンピューター、チェック!」がもう懐かし過ぎて涙出そうでしたよ。80年代のテレビゲームっぽさ全開のスコープの描写と、キーボードを打つ手のカットも「うわー、あったわこれ!」って。今の目線だとあまりにも昔のコンピューターで笑っちゃいますけど、当時の僕は「怪獣コンピューターすげぇな…」とテレビに釘付けだったと思う。

 ウルトラマンのテレビシリーズが作られていない、いわゆる「冬の時代」を支えた番組と言えば1970年の『ウルトラファイト』が有名で、その人気が後の『帰ってきたウルトラマン』へ繋がったとも言われています。『ウルトラ怪獣大百科』は、今のアラサー世代にとっての『ウルトラファイト』だったと言えるかもしれませんね。実際、僕もこれを見て怪獣の身長・体重を覚え、ソフビを買ってもらってウルトラ怪獣にどんどんのめり込んでいきましたから。

 ちなみに当時、『怪獣大百科』のほかにもウルトラ兄弟やウルトラメカの活躍を特集したビデオ作品があったような…。いつかウルトラチャンネルで配信して欲しい。

わよくば“平成版”も…

 今のウルトラマンでも、昨年の『ルーブ』までは本編終了後にウルトラ戦士や怪獣を紹介するミニコーナーが設けられていました。『ウルトラ怪獣大百科』で育った人間としては、それぞれの生態にフォーカスした内容がちょっと嬉しかったりして。今年の『タイガ』からこのミニコーナーが廃止されてしまったのはとても残念です。

 息子は僕が教える前に、自分でこの『怪獣大百科』の動画を見つけていました。恐るべき嗅覚。

 彼も昭和のウルトラシリーズは数えるほどしか見ていませんから、僕と同じように怪獣図鑑でしか見ることが出来なかった怪獣たちの雄姿を映像で確認出来てさぞ嬉しいことでしょう。最近ほんとに生意気盛りで、ちょっと顎を上げてナメた感じで「チェックします!」とか僕にいちいち言ってくるんですよ、動画の言い方を真似して。「俺のバイブルを馬鹿にすんなあ!」とクレーム入れたくなります(笑)。

 今は、テレビで新作のウルトラマンを見ながらYouTubeでも新規映像が配信されているんですから、凄い時代になったなと思います。

 ただ僕としては、もちろん新作はずっとやって欲しいけど、『ウルトラ怪獣大百科』のような過去の作品を切り貼りしたちょっとチープな番組もまた見たいですね。それこそ「平成版・ウルトラ怪獣大百科」とか絶対需要あると思う。特に『ティガ』と『ダイナ』はこの配信メインの時代にあって、大人の事情によりなかなか日の目を見る機会がありませんけど、怪獣が出てくる場面だけなら何とかなりますよね?どうでしょう、円谷さん。