僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

感想『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』 / 「また見に行こう」嬉しい息子の一言

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 『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』を息子と見てきました。

 

 ご存知の通り、新型コロナウイルスの影響で劇場公開が延期となっていた本作品。もしかしたら、もうスクリーンで見られる日は来ないかもしれない…と本気で心配していた時期もあっただけに、こうして無事に公開へこぎ着けたことを嬉しく思います。この5ヶ月間、息子と首を長ーくして待っていました!

 ただ、新たな公開日が8月7日に決まった後も、国内の新型コロナ感染状況はますます拡大。映画館に着いてまさに上映が始まるその瞬間まで、心のどこかで「本当に見られるのか?」という不安な気持ちを拭えなかったのが正直なところで。富士山をバックにした「松竹」の2文字と、かっこいい円谷プロのロゴマークが大きなスクリーンにでかでかと映ったとき、僕は既に泣きそうでした(笑)。

 今回は劇場版タイガの感想と、約5ヶ月という、子供にとっては果てしなく長い期間をずっとずっと待っていたタイガファンである息子の記録です。

 

 

 

 

たなるウルトラ史

 これはもうTwitter等で何度も言い続けていることなのですが、劇場版タイガに関しては、現行のニュージェネシリーズのみでこういうお祭り映画を作れるようになったウルトラマンの復活ぶりに僕はまず感動してしまうんですね。

 ティガ以降の平成ウルトラマンを「10勇士」として客演させた『ギンガS』に始まり、昭和と平成の元祖である初代マンとティガを絡めた『X』、風来坊繋がりでセブンを助太刀させた『オーブ』と、初期のニュージェネ映画はいわゆる「レジェンド・ウルトラマン」と新ヒーローの共演が大きな見所の一つでした。

 それが『ジード』と『R/B』では前年のレギュラーメンバーとの共演が目玉になり、『タイガ』ではいよいよニュージェネ勢が先輩ウルトラマンとして集結しクライマックスを迎える。新たなウルトラ史の積み重ねをリアルタイムで見てきたファンとしては、スクリーンを通じて「ウルトラマン」というコンテンツそのものの成長ぶりを確認できる幸福感が常にありました。

 今回の『ニュージェネクライマックス』は、その名の通りニュージェネシリーズの総決算であると同時に、タイガとヒロユキのバディのドラマにも決着をつけた、『ウルトラマンタイガ』真の最終回といった印象でした。

一無二の満足感

 テレビシリーズから『タイガ』が抱えていたジレンマとして、「面白くなりそうな要素を詰め込み過ぎて一つひとつの掘り下げが甘くなり、肝心のドラマが薄味になりがち」という部分があったと思います。

 今回の映画に関しては更に「ニュージェネ集合」の要素も加わり、その薄味感がやや強まっていた印象を受けました。タロウとトレギアの過去、タイガとタロウの親子の物語、トライスクワッドとヒロユキの別れ、などなど…「時間があれば、もっともっと突っ込んで見たいのにぃ…」と歯がゆく感じる場面がとても多かった気がします。それはある意味では、『タイガ』が魅力的な作品であったことの証明でもあるのですが。

 テレビでは見られなかったタイガ、タイタス、フーマの揃い踏みはさすがにグッとくるものがありましたし、各ウルトラマンの最強形態が集結したラストバトルの迫力は唯一無二。テレビシリーズで恒例だった「凝りに凝ったミニチュア特撮」もしっかり継承されていて、画的な満足感は十分でした。映画館の大画面でご覧になることを強くお勧めします。

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 映画館を出た後、息子に「どこが一番面白かった?」と訊いてみたところ、「さいっきょう!のウルトラマンがみんなで飛んで戦うとこ!」とのことでした。うむ、君はよく分かっておる。

「また見に行こう」の一言

 上映中の館内で、少し面白いことがありましてね。

 映画の序盤で、ニュージェネの変身前の面々が立て続けに登場するシーンがあったんです。まさにこの映画の「掴み」とも言える重要なシーンで、僕もここは「おっ」とテンションが上がったんですけど、一人ずつ出てくる度に息子が僕の方を見ながら目を真ん丸にして「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」的な表情を見せてくるんですよ(笑)。もうね、それが可愛くて可愛くて。

 これまでだったら真横に居る僕の腕をちょんちょんと突いて直接小声で話しかけてきていたはずなんですけど、今回はソーシャルディスタンスを確保するために座席を1席空けておく必要があって、声も出せないので、子供なりに何とか表情で父親とコミュニケーションを取ろうという…。

 正直、劇場版が公開される前に新シリーズの『ウルトラマンZ』がスタートしてしまい、息子の「タイガ熱」がどこまで残っているのだろうと不安な部分もありました。ここ最近は、やっぱりタイガスパークよりゼットライザーで遊んでいることのほうが断然多かったですから。

 でも、帰り道のエスカレーターで息子は「タイガの映画、また一緒に見に行こうな」と言ってくれて、ポッと出たその一言が僕は凄く嬉しかったんですね。僕にとっては、映画の公開を待っていたこの5ヶ月間も含めて、『ウルトラマンタイガ』に2人で浸った時間にちゃんと意味があったと心底思えた瞬間でした。

 近いうちに、また見に行こうと思います。息子も早速タイガのソフビを引っ張り出してきたことですし…(笑)。

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