僕が僕であること(仮)

ジードとルーブが大好きな4歳の息子とのウルトラ備忘録です。

『ウルトラマンタイガ』のミニチュア特撮が凄すぎる件

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 今日放送の『ウルトラマンタイガ』第18話『新しき世界のために』。

 いやいや…この番組が毎週ミニチュアなりCGなりで特撮ファンのツボをおさえに来ているのはもちろん分かっていましたけど、今回は特にミニチュアに関してこちらがどう褒めちぎったらいいのか困ってしまうほどの気合の入り具合。あまりの出来の良さに、『ウルトラQ』の石坂浩二さんのナレーションばりに僕の目は身体を離れて不思議な世界に入り込んでしまいました。

 一瞬本物と錯覚してしまうほどに作り込まれた、踏切のミニチュアセットがファーストカット。そこに突如倒れ込むウルトラマンフーマと、動く電車の窓から見える圧倒的な非日常!

 ウルトラマンや怪獣の出現を建物の部屋越しに見せるカットは特撮映画の定番の演出ですが、動く電車の窓からとはなかなか珍しいシチュエーション。電車が動いている分だけミニチュアを沢山見せなければいけない上に、ミニチュアを至近距離からでも本物に見せるのは相当な技術が必要だと思うんですよ。週に一度のテレビ番組で凄い挑戦をしているな、と。

 

の好きな「特撮」

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 ミニチュアセットに実際の人物を合成して、ウルトラマンと怪獣の巨大感を演出したこのカット。

 これまでのウルトラシリーズでも何度か見られた手法ですが、技術的な問題なのか、街と人のサイズ感に微妙なズレがあったりしてどうしても違和感の残るものが多かったんですね。それが今回は、もはや合成なのかどうかも判らないレベルでミニチュアの街に自然に人物が馴染んでいます。タイガとゼットンの格闘よりも、手前のラーメン屋とか八百屋のほうを凝視してしまう。よく見るとラーメン屋のほうは店内の椅子やお品書きまであって尋常じゃない芸の細かさです。

 僕みたいに特撮が好きな人間はこういうカットがあると何度も繰り返して見ちゃいますけど、普通の人の目に入るのはほんの一瞬じゃないですか。その一瞬のためにここまでするかという。ミニチュアに力を入れている最近のウルトラシリーズの中でも、『タイガ』はこだわりが2割増しな感じがします。奥にいるタイガとゼットンが本当に巨大に見えますもんね。そう、これが僕の好きな「特撮」なんですよ。

役はミニチュア

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 精巧に作り込まれた街のセット、怪獣が暴れ回る手前で電車や車が動くシーン。電車は止まるわけにもいかずいつも通りのスピードで進むしかない、猛スピードで逃げていく車からは慌てふためく運転手の表情まで見えるような気がしてくる…。まるでウルトラマンや怪獣の着ぐるみと同じように、ミニチュアまでお芝居をしているような。

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 この回はポイントポイントで「電車」を印象的に見せていて、ヒロユキが怒りに震える最後のカットにも走る電車が映っていますね。ウルトラマンや怪獣といった非日常を際立たせるための、日常の風景としての電車。こういう見せ方は、ミニチュアの出来に相当自信がないと出来ないと思うんですよ。ミニチュアのほうがチャチだと、後で映る本物の電車が逆に嘘っぽく見えてしまう。

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 夏に行ったウルフェスでも、バトルジオラマのミニチュアの細かさには相当感動させられました。

 ウルトラマンや怪獣を巨大に見せる方法としてのミニチュアというよりも、もはやミニチュアそのものが主役と言ってもいい近年の円谷特撮の流れ。僕はこれを大いに支持したいと思います。どうしてでしょう…素晴らしいミニチュア特撮を見ると、生きる希望すら湧いてくる。それは、最初は何かを大きく見せるための手段に過ぎなかったミニチュアが、また別の何かを表現するための重要なピースへと変化していく様子に愛らしさを感じているからかもしれません。