先月の28日にグランフロント大阪うめきた広場で開催された「ゴジラ・フェス大阪」に息子(小4)と行ってきました。
これまでは東京で、ゴジラの誕生日とされている祝日の11月3日に毎年行われてきたあの「ゴジラ・フェス」がとうとう大阪に上陸……!
第一報を聞いたときの興奮といったらもう、関西に住む特撮の民にとってこれ以上のニュースはありませんでした。ゴジラがやっと大阪に来てくれる――。当日は今年一番の暑さが大阪にやってきていたのですが、ゴジラのためならそんなのお構いなしというテンションで朝からがっつり参加してきました。
驚いたのは、ゴジラのソフビを片手にTシャツもゴジラ、キャップもゴジラといういわゆる「ゴジラキッズ」が会場に溢れていたことです(それに合わせてステージ前に広めのキッズスペースが設けられていたのも感心)。
昨年公開の『ゴジラ-1.0』以降、アカデミー賞効果もあって日本における「ゴジラ」の認知度が凄まじい勢いで上昇しているのは確かに肌で感じていましたが、まさかここまで令和のキッズたちにゴジラが浸透しているとは。ステージに設置されたスクリーンにゴジラが映るたびに起こる「おぉー!」という歓声が、もう明らかに大きなお友達よりキッズたちのほうに勢いがありましたもんね。
ちょっと前までは「知る人ぞ知る」的な扱いだったジェットジャガーのスーツが登場する際には、ゴジラキッズたちが「JJ!JJ!」と両手を叩きながら元気にコール。あの『ゴジラ対メガロ』の予告を大勢の子供たちが真剣な眼差しで食い入るように見ているわけです。おかげで「本当にここは令和の日本なのか?」と錯覚させられる異空間を体験することができました。いやぁ、やはりゴジラは素晴らしい(後方腕組みおじさん)。
息子も、そのゴジラキッズたちが集まるキッズスペースでステージを見ていました。
実はその日、本当はポケモンカードの大会に行きたかった息子。僕が「どうしても『ゴジラ・フェス』に行きたい!」と言うので、ポケカを諦めて泣く泣く着いてきてくれていたのです。
だから最初はウキウキの僕に対して息子のテンションがまあ低くてですね。ごめんなあと思いつつ、一応息子も『ゴジラ-1.0』を見てゴジラのことは知っているし、そんなにめちゃくちゃ退屈はしないからと半ば無理やり手を引っ張って。
キッズスペースと大人が観覧するスペースは少し場所が離れていたので、僕は水分補給などに気を遣いつつ何分に一回か息子の様子を観察しに行きます。そしたらね、最初はボーッとステージを見ていた息子の姿勢が周りのゴジラキッズにつられてか、段々前のめりになってきているのが分かって。
子供向けのアニメシリーズ『ちびゴジラの逆襲』の上映会を皮切りに、『ゴジラ-1.0』の豪華版Blu-ray Discの紹介、ジェットジャガースーツのメイキング映像など、次々と繰り出されるゴジラ最新情報に息子の目がいつの間にか釘付けになっていました。で、僕のところに帰ってきて「俺もゴジラのお人形欲しい!なんで今日ゴジラのTシャツにしてくれへんかったん?!」とこう来るわけです。
「いやいくらなんでも簡単に影響され過ぎだろ!」と思いつつ、本当はポケカがしたかったのに僕のわがままに着いてきてくれた息子の要求を無下にするわけにもいかず、その場でソフビの購入を約束したのでした。
その後はキッズ限定のハイタッチ会に参加。なんとゴジラもジェットジャガーも「フェス・ゴジラ4 オペレーションジェットジャガー」で実際に使用された撮影用スーツとのことでした。う、羨ましい……今のうちにゴジラキッズとしての特権をたっぷり享受するのだぞ息子よ。
「ゴジラ・フェス」は夜まで開催されていたのですが、ゴジラ熱急上昇中の息子が「『ゴジラ×コング 新たなる帝国』、はよ見に行こうぜ!」と言い出したのでフェスは切り上げて映画館へ。
ひたすら怪獣同士のバトルが繰り広げられる『新たなる帝国』がウルトラで鍛えられた「特撮脳」にブッ刺さった息子。朝とは比べものにならないこのテンションです。息子がゴジラとコングに次ぐ3体目の怪獣みたいになってる……!(笑)
モンスターバースシリーズのゴジラが特に気に入ったようで、家に帰ってからU-NEXTを自分で開いて『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』も見てました。息子、「『新たなる帝国』とこれがゴジラの最高傑作やで。ギドラもラドンもかっこ良すぎひん?最高過ぎるマジで」とのこと。うむ、薄々感づいてはいたが君とはなかなか気が合いそうだ。
結局『新たなる帝国』は2人で計2回見に行きまして、約束通りゴジラエヴォルブのソフビを買ってあげました。僕は正直「こんなショッキングピンクのゴジラなんて」と思っていたんですけど、息子はこのパワーアップ感がたまらなく好きなんですって。そう言えば僕も、子供の頃に『VSデストロイア』に登場するバーニングゴジラのあまりのかっこ良さにシビれていたっけなあ。血は争えない、ということでしょうか。
近年のゴジラ人気の復活ぶり。知識としては知っていてもこういったイベントで老若男女の盛り上がりを体感することはなかったので、まさに浦島太郎状態と言いますか、ミレニアムシリーズ以降のゴジラのコンテンツとしての衰退を追いかけつつ「ゴジラは僕だけが見ているもの」という認識が未だに強く植え付けられている自分としては、今回の「ゴジラ・フェス」、なかなかにショッキングかつ希望に満ちたイベントだったことをここに記しておきます。
ちなみに息子、『新たなる帝国』の続編は当然あるもんだと信じ込んでいまして、次に出てくるのはスペースゴジラかデストロイアか、はたまたメカキングギドラかと妄想を繰り広げております。確かにその辺が復活したら熱いよなあ!もちろん続編やってくれますよね?晴れてゴジラキッズの仲間入りを果たしたうちの息子が首をなが〜くして待ってますぜ。