新しいウルトラマンがスタートすると、僕はその前のウルトラマンのことが無性に気になってしまいます。
現在放送中の『ウルトラマンタイガ』。以前にも何度か記事にしていますが、息子のハマりっぷりはこれまでの『ジード』や『ルーブ』を凌ぐ勢い。録画を見返してはテレビの前でひたすら「バディゴー!」。主人公の工藤ヒロユキくんになりたくて仕方がないようです。主題歌もすぐに覚え、一緒に買い物に行ったスーパーのど真ん中でひとり熱唱したりしているから父親としても目が離せない。もうちょっと場所選ぼうな(笑)。
もちろん僕も息子と一緒に『タイガ』楽しんでいるのですが、それと同時に、ついこの間まで遊び倒されていたルーブジャイロの起動音と、息子の「まとうはみず、こんぺきのうみぃ!」があまり聞けなくなってしまったのが寂しかったりして。
だから最近は一人で『ルーブ』見返してます。リアルタイムでは結構文句言っちゃったけど、改めて見るとこんなに和むウルトラマンって他に無いよなぁ、と。湊兄弟のあのユルい感じが既に懐かしい。
別れの儀式
朝、いつも通り保育園に到着した息子が、カバンを決まった場所に置いたり靴下を脱いだり、これまで一人じゃ出来なかったことをいつの間にか出来るようになっていることに驚かされます。
彼の中で朝のルーティンがしっかり体に染みついているのが頼もしい。この保育園生活もあと1年半かと思うと自然に涙が…。って、なんか最近の記事見ても泣いてばっかりですね僕(笑)。20代の頃は自然に涙が流れるなんてこと無かったんですけど。
息子のいるくまぐみさんの部屋は2階にあるので、彼の準備が一通り終わったら階段のところまで行って「いってらっしゃい!」と声をかけます。ここで僕と息子の恒例行事になっているのが「ルーブタッチ」。カツミとイサミが俺色に染め上げる前にやっていた、拳を交互に合わせて最後に手の平をパチンとやるあれです。
いつからやり始めたのかもう覚えていないのですが、毎朝やっているうちに僕も「ルーブタッチ」しないと一日を楽しくスタート出来ないみたいな、そんな感覚になってきました。
息子と喧嘩したある日のこと
で、ここからがちょっと面白い話。
いつもは元気いっぱいで保育園へ向かう息子も、寝起きで機嫌の悪いときがあって。いつまで経っても全然動こうとせず、僕も焦ってつい怒鳴ってしまったことが一度や二度ではありません。機嫌の悪い人に上から怒鳴っても逆効果なのは分かっているんですけどね。僕もまだまだ父親として未熟です。
朝っぱらから怒られた息子のテンションはますますダウン。険悪なムードのまま保育園に到着すると、息子はくまぐみさんのお部屋へ向かう準備をプリプリ怒りながらちゃっちゃと進めていく。僕も意固地になって、その様子を険しい表情で見つめるわけです。自分で書いてても思いますけど、子供同士の喧嘩と大差ない。
いつもの「ルーブタッチ」なんかするような空気でもありません。僕の顔を見ることなく階段をターッと駆け上がっていく息子。ちょっと寂しい気持ちもありつつ、「迎えに来たときに叱らにゃいかんな」などと考えながら僕もその場を去ろうとしたその時。
タタタターッ!
人が階段を全速力で降りてくるときの音!パッと振り返ると、そこにいたのは我が息子。え、どうしたん。忘れもの?
「いつもタッチしてから行くからー!」
そう言って、グーにした右手を差し出してきたのです。
ルーブタッチが一日の始まりに欠かせない儀式になっていたのは僕だけじゃなかった。こんなに喧嘩してるときでも、息子は一度上った階段をわざわざ降りてきてくれました。いつもより少し強めのタッチを交わした後、僕もやっと息子に「いってらっしゃい」の一言を告げることが出来ました。
ルーブタッチ研究中
こうして毎朝息子と交わすルーブタッチ。彼がいつまで続けてくれるのかは分かりませんが、『タイガ』が始まってもちゃんとカツミとイサミのことを覚えてくれているのは何だか嬉しいし、『ルーブ』を一緒に見ていて良かったなと心から感じる瞬間でもあります。
ほんと、喧嘩してるときにちゃんと階段から降りてきたのは偉いなあ、と。僕も嫁さんと喧嘩して見送りに行かなかったor来なかったとかやってる場合じゃないです。そこで勇気を出して一言かけるだけでも全然違うって分かっているのに、出来ないんですよねぇ。
そんなことがあって、僕の中の『ルーブ』熱はますます上昇。湊兄弟のルーブタッチを何度も巻き戻して確認し、息子との儀式をいかにかっこ良く決めるか研究中です。画面の2人みたいに素早くビシッと決めるのが意外と難しくて。
あ、ちなみに記事のトップにある写真は、息子に頼んで撮ってもらったブログ用です。「朝でもないのになぜルーブタッチをやらされるんだろう」と不思議そうにしていたこのときの息子の表情も、出来れば写真に撮って公開したい(笑)。