僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

『マインクラフト』の面白さが分からない


 息子(小2)がもう何年もやり続けているゲーム『マインクラフト』、通称『マイクラ』。

 

 彼が一体どういうきっかけでこの『マイクラ』をプレイし始めたのか、今となっては不明ですが、まあとにかく凄いんですよ、やり込み具合が。

 『ポケモン』や『スプラトゥーン』といった新しいタイトルにもしっかり手を出しつつ、彼のゲームタイムの軸にあり続けているのは未だに『マイクラ』で。「クリア」の概念が無いからなんですかね?普通はゲームってある程度の目標が決められていて、それが終わればあとは自分なりに楽しみを見出していくか、やらなくなるか、というものだと思うんですけども。『マイクラ』だけは飽きずにずーっとやってます。

 僕も子供の頃からゲームはいくつかやってきましたけど、こんなに長く同じゲームをプレイし続けたことって多分ないですね。

 で、ある日息子に言われたんです。「パパも『マイクラ』やってみたら?」って。息子とはウルトラマンやポケモンカードなど、親子で一緒に楽しんでいる娯楽が結構ありますから、「彼がこんなにハマっているゲームなら僕も少しは楽しめるだろう」そう思ってコントローラーを握ってみたらですね、

 

 わ、分からん、このゲームの面白さが分からん……!

 

 と、なったという話。世代間ギャップなのか、それとも僕のゲームに対する理解度の無さなのか。あの古めかしいドット絵で繰り広げられる謎の空間に面白さが見出だせなくて……

 

 

 

 

 まず、未だに掴めないのが「『マイクラ』がなんのゲームなのか」という全体像です。

 

 息子に「『マイクラ』って何をするゲームなん?」と訊いても、「なんでもできるゲーム」というかなりふんわりとした回答しか帰ってこない。「なんでもできるゲーム」とは一体なんぞや。

 

 プレイヤーを動かして、多種多様な色や形のブロックを積み上げて自分だけの世界を作る。

 『マイクラ』には「クリエイティブモード」と「サバイバルモード」というのがあって、息子が主にハマっているのは「クリエイティブモード」のようです。時折僕に「『マイクラ』で○○作ってん!見て!」と言って見せてくるのはこれのことか。こちらは『ウルトラマンデッカー』に登場する怪獣、スフィアザウルスとのこと。

 まあ確かに、こうやって自分だけの世界を作る楽しみはあるのかもしれない。頭の中に浮かんだものを、まさにパズルを組み立てるがの如く形にしていく。子供の創造力も鍛えられそうなものです。ただ、ここで頭の固い僕は「じゃあ作って、その後どうするの?」と、少々ひねくれた考え方をしてしまう。これ、『マイクラ』愛好家には相当野暮な質問のような気がする。

 いやその、なんと言うか、「『作る』行為は『作ってそれをどうするのか』という目的があってこそじゃない?」と。例えば作ったものを動かして戦わせる、とかね。

 プラモデルのように実体があるものならまだしも、ゲームの画面の中でただ「作る」という行為のみに熱中できる感覚というのがよく分からなくて。だから僕もちょっとやってみて、不意に「作ったとてその先に何がある?」みたいなことが頭をよぎったらもう自然と手が止まっちゃってましたもんね。

 

 あと単純に、「『マイクラ』のあえて簡易化されたドット絵グラフィックが今の子供たちに受け入れられるんだ」という驚きもあります。

 今のゲームの、特にグラフィックのクオリティって凄いじゃないですか。同じ『ポケモン』でも、僕らがやってたゲームボーイの頃とは比べ物にならない進化をしている。僕も子供の頃にこの美しいグラフィックでポケモン、やりたかったですよ。息子が『スカーレット』で冒険してるのを見ると羨ましいですもん。

 このレベルのグラフィックを体験した上で、それでも息子がドット絵の『マイクラ』にのめり込み続けているのはなぜなのか。子供だから「懐かしさ」なわけはないし……それこそゲームボーイの頃からゲームの進化を見届けてきている僕にしてみると本当に謎というか、摩訶不思議な現象です。

 

 自分が面白さを理解できないからといって、例えば息子から『マイクラ』を取り上げるとかね、そういうことはもちろんしませんよ。しませんけど、自分が理解できないものにのめり込む息子を見ながらほんのちょっとだけ不安になってしまうこの気持ち。自分がどんどん「古い人間」になっていく実感。取り残されていく焦燥感。息子が『マイクラ』で新しい世界を切り開いていけばいくほど、そういうどうしようもない感情が膨らんでいくのもまた事実だったりします。

 

 息子が『マイクラ』で作ったものを見るのは面白いんですけどね。

 見てください、このザラブ星人。細部が簡略化されすぎて昔の「たまごっち」みたいになっとる(笑)。