僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

「レゴブロックは教育にいいもの」という認識は親の自己満足なのか

 

 息子(小2)が最近レゴブロックにハマっています。

 

 

 きっかけは、彼の大好きなマインクラフトをモデルにしたレゴが発売されたこと。

 

 ドット絵のマインクラフトと、小さなブロックを組み立てて遊ぶレゴとの相性、これがもうびっくりするくらい抜群でしてね。

 マイクラのワンシーンを再現したセットが完成すると、それこそゲームの世界が現実に飛び出してきたかのような臨場感を味わえてしまう。僕自身はマイクラ、息子がやっているのをチラチラ見たことがある程度ですが、彼がマイクラのレゴで遊んでいるのを見るとやっぱり「おっ」と身を乗り出してしまう。画面の中にしか無かった世界を自分の手で立体化させるのって永遠の「男のロマン」というか、いくつになってもアガる部分があるよなあと思わされます。

 

 で、レゴにはもうひとつ思うところがありまして。息子に「欲しい!」ってお願いされると、他のおもちゃと比べてもなんやかんや買い与えてしまう率が高い気がしているんですよ、レゴ。「レゴは教育にもいいって聞くし、まあいいか」みたいな。

 この「親として子供に『いいもの』を与えている」という認識、なんとなく自己満足のような気がするんですが、どうなんでしょう?レゴで遊ぶ息子を横目にちょっとモヤモヤしているところです。

 

 

 

 

 ネットで検索してみたら、例えば「東大生の約7割が子供の頃にレゴで遊んでいる」とか、そういう思わず目を引く情報には割とすぐにありつける。レゴを教材として活用したスクールみたいなのもあるんですって。

 

 我が子が将来東大に入ってくれりゃあ、そりゃもう言うことナシです。

 でもそこで、「東大生の7割がレゴで遊んでたらしいから、うちの子にもレゴを買い与えよう」となると、なんだか親としての押し付けがましい気持ちが顔を出してしまっている気がして抵抗がある。

 僕は、どちらかと言うと本来その辺は平等であるべきと思っているタチです。

 子供が「欲しい!」と駄々をこねても、それがレゴであろうがゲームであろうが、他のおもちゃであろうが、駄目なときは駄目だし、良いときは良い。物を見て親が判断するんじゃなくて、子供の好奇心と、親が躾として考えていること……金銭感覚とか物の価値とかをまずちゃんと教えなきゃいけない、それらのバランスを考えた上で買い与えるのがベストだろうと思っています。

 しかしそうなると、ますます最初に書いた「レゴに対しては何故か腰が軽くなってしまう現象」に説明がつかなくなる。息子も自分が買ってもらうおもちゃの値段はよーく見てますから「このレゴがいいならあのゲームもいいはずだ」とかね、そういう発想に必ずなる。そこで僕が「東大生の7割はレゴやってたんだって。だからゲームは駄目だけどレゴはいいんだよ」なんて言っても、小学2年生が納得するはずがありません。

 だからなんかこう、ゲームよりもレゴで遊んでいる息子を見て妙な安心感を覚えてしまう自分に「そういうもんなのか?」って問いかけてしまうんです。これは親の自己満足なんじゃないかって。

 

 実際、レゴのセットを買って、結果的に7割くらいは僕が組み立てることもある。それじゃあますます親の自己満じゃんって感じですよね。子供が自分で頭使って組み立てるからこそ意味があるものなのに。

 でも息子に「お願い作ってや~」って言われると、突き放しにくい自分がいるのも事実でして。やっぱり説明書通りにかっちり作ったら彼も喜んで遊びますから、まあゲームばっかりするよりレゴ触ってるほうか健全なのかな、みたいなね。

 

 進研ゼミの「チャレンジ」とかでも同じ気持ちになることがあります。

 息子は保育園に入る前からずっとチャレンジ続けてますけど、お目当ての景品があってやる気になっているときもあれば、全く手を付けずに何週間分も溜まってたりとかすることも全然あって。

 その度に「もうやめよっか?」と一応彼に訊くんですけどね。僕も分かってるんです、息子が自分から「やめる」とは絶対に言わないであろうことを。ズルいですよね。

 で、渋々なのかやる気なのかは分からないですけど勉強机に向かう彼の後ろ姿を見ると、やっぱりどこか安心してしまう。これも親の自己満足に近い気がする。でも、そりゃ自分の子供がYouTubeを延々と見ているよりかは、チャレンジ進めているほうが親は安心しますよ。そういうもんです。

 

 まあ、うちの場合、レゴに関してはさっきも言いましたけどまず親の協力なしに息子がひとりで組み立てられるようになるのが先だとは思うんですけどね。あんなの自分で作ってナンボだと思いますし。7割の東大生だってみんな自分で作ってたでしょきっと。僕もついつい手伝ってやりたくなる気持ちをなんとか抑えなきゃいかんです。

 ただよくよく考えてみたら、多分同じ東大生の7割は子供の頃にゲームもやってましたよね……?「東大生の7割」って、なにもレゴだけに特別当てはまる数字じゃないような気がします。あ、今いいとこ突きましたかね僕。

 いやまあ、だからと言って、レゴだけがどことなく漂わす「いいもの」感が無くなるわけではないのですが……。うーん。このモヤモヤ、なかなか消えないそうにないです。