僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

「ウルトラレプリカ・ベーターカプセル(シン・ウルトラマン)」への葛藤を語る

 

 約半年前に注文していた「ウルトラレプリカ・ベーターカプセル(シン・ウルトラマン)」が我が家にも無事届きました。

 

 『シン・ウルトラマン』に登場した新しいベーターカプセル。

 劇中での神永新二のかっこいい変身シーンを思い起こしつつ、シンプルさの中にどこか未来感を漂わすスタイリッシュなデザインが素晴らしい。おもちゃを手に取った瞬間、まさに映画を初めて見たときの感動がよみがえるようでした。

 プレミアムバンダイの商品紹介のページを見ながら、「このプロップに限りなく近い大人向けのおもちゃが出るとあらば、買わない選択肢など無いだろう!」と値段も確認せずに注文ボタンをポチッたのがもう半年前ですか。いやあ、待ちましたよ。めちゃくちゃ待ちました。そして現物を手にして、待った甲斐は確かにありました。だって、あの神永が持っていたベーターカプセルが自分の手元にあるんですもの。

 

 満足度で言えば、そりゃあもう100%で間違いない。

 間違いない、はずなんですけど……。いや、ここまでべた褒めしておいて凄く言いにくい話なんですけどね。

 このベーターカプセル、半年前に注文ボタンをポチったときの期待度を「120%」とすると、必ずしもそこに届くような出来ではなかったというのが正直なところでして。遊びながら嬉しい気持ちはあるのに、やっぱり少し首をかしげてしまう。最高のおもちゃなはずなのに、手放しに「最高!」とはどうしても言い切れない。そんな自分に何故か葛藤させられてしまう、ちょっと奥ゆかしいおもちゃだったんです。

 

 

 

 

ーターカプセルに言いたいこと

 

 まず最初に思ったのは、「これで1,1000円はちょっとなあ……」ということ。

 

 いや、値段も確認せずにポチった僕が悪いんですよ。これまでのウルトラレプリカシリーズに比べてもギミックが少ないことだって事前に分かっていたことなので、完全に後出しジャンケンであることは百も承知なんですけれども。

 それにしても、10,000円以上するおもちゃにしては「遊び甲斐」があまりにも無さ過ぎると感じてしまいました。ボタンを押して、変身音が鳴る。基本的にはこれだけです。でも、これなら別に3,000円くらいだったDX版で十分じゃんかと。

www.bokuboku12.net

 DX版で遊んだときの「これくらいでいい」というのは、あくまでそれが3,000円だったからであって……。1万円出してそんなに変わらないんじゃどうしても割高感は否めない。音質も正直大差無かったですしね。

 

 それと、一応このレプリカだけのギミックとして、スイッチを2回押すと1回目とは違う音声が鳴る「クライマックス戦遊び」なるものがあるってことなんですけど、これも何回聴いてみても通常の変身音との違いがよく分からない。取説には堂々と「2回押すといいことがあるぜ」みたいに書いてあって、自分の操作が間違っているのかと何度確認したことか。これを個別のギミックというにはちょっと無理がある。担当者さん頼みますよ、という気持ちです。

 

 ボタンをしばらく押していないと自動でスリープモードに入ってしまう仕様もどうなんだろう、と。

 スリープモードを解除するには裏側の蓋を外して内部の電源スイッチをもう一度入れ直す必要がある。つまり、部屋に長いこと飾って置いてあるのを手に取ってすぐに変身遊びが出来ないわけです。

 やっぱり、こういうのって衝動的にパッと天に掲げてピカッと光るから楽しいっていう部分があると思うんですね。さあ今からウルトラマンに変身しようという人間がわざわざ裏側の蓋を外して電源入れ直して……ってやるんですか?という話です。

 

 あと、手に取ったときの「軽さ」も気になりました。

 このベーターカプセルって本物は金属製でいかにも重量感がありそうじゃないですか。レプリカは本物の金属感を塗装で再現していて材質はプラスチックなんですけど、それにしても妙に軽いんですよ。塗装自体は本物の金属みたいで凄く出来がいいだけに、重たそうな段ボール箱を持ち上げようとしたら意外と軽くて体がフワッとなる、あの感じを図らずも味わえてしまう。「え、見た目重たそうなのに軽すぎない?」って。

 まあ、変にダイキャストを使って塗装が剥げやすい仕様になるのも嫌なんですが、もうちょっとこう「手にズッシリくる感じ」が欲しかったなあと思ってしまいました。中に重りを入れるとか、いくらでもやり様はあった気がするだけに。

 

 

 

「〜だからこそ」の悩ましさ

 と、まあ散々文句ばっかりたれてしまいましたが、もちろんレプリカならではの良さもありました。一番は、何と言ってもスイッチが2段でポップアップする劇中通りのギミックを再現できることですね。

 スイッチを押すとこんな感じでボタンがせり上がって待機音が鳴ります。

 この待機音がまた、いかにも「地球のものじゃない」感じがして凄くいい。浅見が不意に触っちゃってびっくりするシーンがありましたよね。あれをまんま再現出来てしまう。スイッチを押したときの「カチャッ」っていう感触も心地良くてめちゃくちゃ癖になる。

 見た目も「レプリカ」の名に恥じない出来映えで、金属感のある外観とディテールの細かさはしっかりと再現されている。こういう変身アイテムのおもちゃに僕が求めるのは、兎にも角にも「見た目が本物そっくり」というところなので、その点においては文句ナシでした。

 

 ……そう、見た目は文句ナシなんですよ。

 だからこそ、もう堂々巡りになってしまうんですが、最初の「120%」の期待には届いていない部分がどうしても気になってしまうんですね。「あの大好きな『シン・ウルトラマン』の、あの神永が持っていたベーターカプセルのウルトラレプリカだからこそ、120点満点のおもちゃであってほしかった」というのが正直な思いです。

 

 とか言いつつ、こうしてノリノリで遊んでいるのもまた事実なわけですが。いやあ、やっぱりなんだかんだおもちゃっていいものですね。そう、だからこそ……(以下自粛)