僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな7歳の息子とのウルトラ備忘録です。

『ウルトラマントリガー』最終回と息子のいたずらっぽい笑顔の話。

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 昨年の7月から約半年間追いかけてきた『ウルトラマントリガー』が昨日、無事に最終回を迎えました。

 

 テレビ東京系列のウルトラシリーズをリアルタイムで見始めてから早4年。半年間の放送期間だと、出演者の方々にようやく愛着が湧き出したと思った頃に突然お別れの儀式がやって来てしまう感覚ですね。

 今回も例に漏れず、最終回の放送日が近づくにつれて言い様もない寂しさが襲ってきて…。『トリガー』、なんだかんだ言いつつも息子と毎週楽しく見させていただきました。

 思えば、ウルトラシリーズの歴史の中でこれだけ長きに渡って新作が継続して放送されている期間って無いわけですよ。子供の頃、TSUTAYAに置いてあったウルトラシリーズ名場面集のビデオテープがオアシスだった僕からしてみれば、これはもう立派な快挙なんです。最初の『ギンガ』をリアルタイムで見ていたチビっ子たち…今はもう中学生くらい?ひょえ~。

 まあ、うちの子もウルトラにハマりだした『ジード』の頃の写真と今を見比べると、小学生になって随分と生意気さが増して、それに比例して可愛げが無くなってきているんですけど。でもまだまだ、ウルトラマン大好きです。リアルタイムでウルトラを浴びられる幸せを、今のうちに目一杯噛み締めようぞ。

 今回はフィナーレを迎えた『ウルトラマントリガー』について、ティガファンの僕が思ったこと、息子との思い出も含めてざっくりと総括していきます。

 

 

 

 

『トリガー』は光を繋げたか

 「NEW GENERATION TIGA」の副題が示す通り、『トリガー』は昨年放送開始25周年を迎えた『ウルトラマンティガ』の系譜を継ぐ作品としてスタートしました。

 「令和版ティガ」のコンセプトを前面に押し出したトリガーのデザイン。特捜チームも『ティガ』のGUTSをなぞったGUTS-SELECTとなり、更に進んだ近未来を思わせる司令室の装飾やウルトラファンには馴染みのあるカラフルな隊服、本物と見紛う迫力のフルCGで描かれたガッツファルコン等々…画面に映るものの全てがストレートなかっこ良さに満ちていました。

 シリーズを通して登場する宿敵、カルミラ・ダーゴン・ヒュドラムから成る「闇の三巨人」は劇場版ティガの三巨人のリメイクでこちらもデザイン、造形共に迫力十分。20年来のティガファンである僕としては、『トリガー』のビジュアル面における充実ぶりが視聴を続ける大きなモチベーションになっていたことは言うまでもありません。

 ただ、やはりドラマの部分では不満も残りました。

 致命的だったのは、『トリガー』のコンセプトであるはずの「『ティガ』を踏襲する」試みが逆に随所で物語へのノイズになってしまっていたことです。

 特に最終回。やや駆け足な展開の中で、子供たちの声援が光となってウルトラマンに力を与える…まさしく『ティガ』の神髄とも言うべき一連の流れがまるで取って付けたかのように感じられたのは率直に言って残念でした。あれは別に無くても、『トリガー』の物語は十分成立していたと思うんですね。

 『ティガ』の名前を背負いつつニュージェネレーションの文脈も引き継ぐ以上、『トリガー』が賛否の分かれる作品になることは今思えば番組が始まった時からの宿命だったのでしょうが、リブートなのかリメイクなのか、はたまたリスペクトなのか…その辺りの線引きをもう少しはっきりさせて欲しかったな、と。

存する「愛着」と「不満」

 ただ、僕は『トリガー』のような路線の作品を円谷プロには作り続けて欲しいと思っていて。

 『トリガー』が凄く良かったのは、いわゆる僕のような「大きなお友達」に向けた作り方をほとんどしていなかったところだと思うんですね。ティガ要素の引用にしても、もっとあざとく名台詞を引っ張ってきたりも出来たはずなのにそれをしない。「オタクはこういうの好きなんでしょ?」っていう、作り手側が視聴者のご機嫌を伺うような姿勢が最後まで見られなくて、そこはとても好感度が高かったです。

 じゃあその代わりに『トリガー』が我々に何を見せてくれたのか、という問題は依然としてあるわけですが…

 トリガーダークの力を得たイグニスがどんどんヒロイックになっていった終盤の流れや、最初はどうにも馴染まなかったケンゴの「スマイル、スマイル」が最終回では何故かグッとくるフレーズになっていたり、決して上手いとは言えなかったけれども、所々に「ああ、僕はこの番組が好きなんだな…」と思わせてくれるポイントは沢山あったんですよ。

 最後のケンゴとGUTS-SELECTとの別れのシーンなんか、僕は不覚にも涙してしまいましたから。「ウザい」が口癖だった強がりのアキトが、目に涙を浮かべながら「嫌だ嫌だ嫌だ」と駄々をこねるところも思わず画面に見入ってしまいました。それを受けたケンゴがぐっと堪えている表情を見て、テレビの前でもう我慢出来なかったですもんね。

「どう生きていくか」というメッセージ

 物語全体を貫くテーマも、後から見返してみると意外とはっきりしていたことに気が付きました。それはつまり「どう生まれたかではなく、どう生きていくか」というメッセージ。

 光であり人でもある「光の化身」だったことが途中で発覚したケンゴ、ユザレの末裔としての運命に翻弄されるユナ、ガッツスパークレンスの開発者でありながら、ウルトラマンに変身してユナを守るという願いが叶わなかったアキト。それぞれが自分の置かれた状況に時に苦しみ、思い悩みながらも最終的に「笑顔を信じるものたち」として着地できたラストは感動的でした。

 それこそイグニスも闇の三巨人も、僕らが最初の頃に想像していたキャラクターとは全く違う側面をいくつも見せてくれましたもんね。複雑な設定が故の分かりにくさ、飲み込みづらさは正直言うと致命的なレベルでしたが(一緒に見ていた息子に「これはどういうこと?」と訊かれてもすぐに答えられないことが多かった)、最後まで一貫したものを見せてくれたことは1話から追いかけてきた視聴者の一人として素直に嬉しかったですよ。

 『トリガー』には不満も沢山ありましたが、だからこそ僕の目には良かった部分がより輝いて見えてきて…。ほら、よくあるでしょ、札付きの不良がたまに親切だとめちゃくちゃ良い奴に見えてしまう現象。あれに近いです(笑)。「愛着」と「不満」が交互に押し寄せてくる、とにかく不思議な作品でした。

け駆け、大いに結構!

 最終回の放送はリアルタイムでの視聴が叶わず、息子も学校の児童会に預けざるを得なかったので家に帰ってきてからその日の夜に録画を見ました。

 息子とは前の日から「明日の『トリガー』は一緒に見ような!先に一人で見たらあかんで!」とお互いに言い合って約束を交わしていたんですけどね…

 

 あやつ、僕が帰ってくるまでに先に見てやがりましたよ!くっそーっ!

 

 いや、変だと思ったんです。僕と一緒に録画を見ながらいちいち「トリガーとトリガーダークが合体…は、せえへんか!」とか「ルルイエどうなった?」とか、妙に鋭い先読みを披露してきていたもんですから。もうバレバレやっちゅうねん。

 抜け駆けして先に見ちゃったことを隠すのがあまりにも下手過ぎて、僕もとうとう我慢出来ずに「お人形買ったるから白状せい」と言ったら息子はあっさりゲロりましたとさ(笑)。

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 僕の影響もあってか息子はティガも大好きで、そのティガをモチーフにした『トリガー』はなかなかにツボだったようです。一時は落ち着きを見せていたウルトラ熱も復活。ソフビや玩具の類も『Z』の頃より沢山買ってしまいました。

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 あまりの迫力にテレビの前で2人で絶叫したティガの客演回もいい思い出です。この回は文句なしに良かったなあ。

 

 息子が僕との約束をあっさり破って先に最終回を一人で見ていたこと、確かに「くっそー!」とは思ったんですけどね、どこか嬉しい気持ちもあって。彼はそれくらい前のめりになって『トリガー』を楽しんでいたんだなあ、と。

 僕が子供の頃に父親とそんな約束をしたとしても、絶対に守らなかった自信がありますよ。心底ハマっている番組なら尚更です。それどころか「お父さんより俺が先に見てやる!」くらいまで思ったかもしれない。

 抜け駆けを白状した時の息子のいたずらっぽい笑顔、写真に撮って残しておくべきでしたね。なかなかどうして、わんぱくな悪ガキになってきました。

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 寝室からもう寝たはずの息子の声が聞こえてきて、そーっと覗いてみたらウルトラマンのソフビでこっそりブンドド遊びをしている…『トリガー』の放送期間中はそういうシーンに何度も遭遇しました。特にこのソフビはよく遊ばれてましたねえ。半年でこんなにボロボロになります?(笑)