2021年の初夏に公開が予定されている『シン・ウルトラマン』の特報ムービー、ご覧になりましたか?
今僕は、「最低でもこの映画をちゃんと見るまでは死ねない……!」と決意を新たにしているところです。
『シン・ゴジラ』の流れを汲む映像の質感とテンポ、一瞬映る「巨大人型生物」の呼称やリデザインされた科学特捜隊の流星マークに心が躍る。
『シン・ゴジラ』のときは「総監督:庵野秀明 監督:樋口真嗣」の黄金タッグにワクワクさせられつつも、「日本で作られるゴジラ」に対してはやはり一定の不安を抱えていたものですが、今回の『シン・ウルトラマン』に関しては既に期待値99.9%。残りの0.1%は、期待が大き過ぎるが故にそれが裏切られることを想定した僅かな可能性、といったところでしょうか。
昨年末に『ウルトラマンZ』の放送が終了して以降、布団にくるまって縮こまっていた自分の中の「特撮脳」が、『シン・ウルトラマン』の特報を見て一気に叩き起こされた感があります。そうだ、俺たちには「トクサツ」があるっ!(すみません急に)
ソフビを愛でる
ムービーモンスターシリーズとして発売されたシン・ウルトラマンのソフビ。この出来が凄く良くて。
映画が公開される半年も前にソフビが出てくるのかって驚きましたけど、特報を見てワクワクが絶頂に達したタイミングでの発売だったのでこれはバンダイさん商売が上手いなあ、と。
TwitterやYouTubeでこのソフビを上手いこと飾ったり改造したりしている方が沢山いて、僕も真似して遊んでいます。
Seriaで買った円柱ケースにアルティメットルミナスの公式サイトでダウンロードした背景を貼り付け、工場地帯をイメージしたストラクチャーを飾り込むとオシャレな特撮インテリアの出来上がり。見てください、モデルハウスの片隅に置いてあってもおかしくなさそうでしょ。
シン・ウルトラマンのポーズはソフビをドライヤーで温めた後、中にアルミ線を仕込んでつけています。フィギュアのプロポーションが抜群にいいので、こうやってちょっとポーズをつけるだけでとても絵になるんですね。
なんかこう、仕事へ行く前にちょっと自分の部屋に寄ってこれ見てから家を出る、みたいなのが今自分の中のルーティンになっています。保育園へ行く直前まで玄関で怪獣のソフビを手放せなかったあの頃の息子とあまり変わりませんね、あはは。
真・ウルトラマン
公式サイトの庵野さんのコメントによると、シン・ウルトラマンのデザインコンセプトは「成田亨・佐々木明氏の創作したオリジナルへの回帰」とのこと。
人が中に入って演じるスーツの特性上、どうしても無くすことが出来なかった目元ののぞき穴とジッパーを隠すための背びれ。そして成田亨氏が望まなかったと言われている、しかしこれまでウルトラマンの象徴としても扱われてきたカラータイマーを廃したデザインは、「ウルトラマン本来の美しさに少しでも近づきたい」という庵野さんの確固たる執念を感じるものでした。
僕が意外だったのは、これまでニュージェネレーションシリーズをリアルタイムで見てきた息子がシン・ウルトラマンを見て「なにこれ!カラータイマー無いのにめっちゃかっこいい~!」と結構なテンションで食いついてきたことです。
パワーアップしていくたびに装飾が増えていく現代のウルトラマンに憧れてきた子が、カラータイマーすらそぎ落とされた究極にシンプルなウルトラマンを素直にかっこいいと思えるのは素晴らしいな、と。僕のこれまでの教育が間違っていなかったと確信した瞬間でした(笑)。
席を空けて待つ心境
初夏が待ちきれず、『シン・ゴジラ』や初代ウルトラマンを見返す回数も増えています。
それと、今月の初めにスタートした『ガメラ2 レギオン襲来』のドルビーシネマ版も映画館で見てきました。
最初は「綺麗になった映像を確認しておこう」くらいのノリで見に行ったはずだったのに、途中から普通にのめり込んでスクリーンを前にぐっと拳を握ってしまいました。やっぱり怪獣映画だな、と。
『シン・ゴジラ』も『ウルトラマン』も、この『ガメラ2』も、得体の知れない何者かと対峙する人間たちのドラマであり、どの作品も「人類の可能性をあきらめない精神」が共通していて凄くエネルギッシュなんですね。だから鑑賞後、他のジャンルでは得られない高揚感があって。
多分、これらの作品は今後また何度も見返していくことになるでしょう。そしてその中に『シン・ウルトラマン』が加わっていくのかと思うと、僕の中にある「定期的に見返す素晴らしい映画」の席を今から空けておかねばという心境です。こんな心境で実際に映画を見て、最初に言った残りの0.1%に万が一当たってしまったらもう立ち直れなさそうな気もしますが。
初夏とは、辞書によると「夏の初め。5月から6月はじめにかけてのころ」とのこと。あと3、4ヶ月ですか。長いなあ。