僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

『シン・仮面ライダー』のメガヒット予測に “ウルトラ派” として内心ビクビクしています。

 

 3月に公開予定の『シン・仮面ライダー』。もちろん、楽しみではあるんですけれども。

 

 正直、今の僕の心持ちとしては「ただ楽しみでワクワクしている」という感じではないです。

 ストレートに「面白い作品であってほしい」という気持ちも当然あるんですが、どちらかと言うと「『シン・ウルトラマン』とは比べ物にならないレベルでヒットしちゃったら、ちょっと複雑だなあ」というクソみっともない感情のほうが大きいかもしれない。やっぱり僕は、どこまで行っても “ウルトラ派” の人間なので……。楽しみは楽しみなんですけど、内心ちょっとビクビクしています。


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 バチクソにかっこいいキービジュアルと、エッジの効いた新しい仮面ライダーのデザイン。YouTubeで公開されている特報もなかなかに渋い。もうどう転んでも面白そうなのがまた……ねえ。

 

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 昭和の仮面ライダーシリーズにはほんの少ししか触れたことのない僕でも、『シン・仮面ライダー』の「外さない」宣伝には心動かされるものがあります。脚本・監督を務める庵野さんの入れ込みようも十二分に伝わってくる。

 しかしそうなるとますます余計に大きくなりそうな僕のジェラシー。いや、本当になんちゅう狭い世界の話をしとるんやと自分でも思うんですけれども。でもやっぱり、映画が公開される前にこの気持ちだけは書き残しておかなきゃ気が済まない!

 

 

 

 

“ウルトラ派” のジェラシー


 まず大前提として、
「なんで庵野は『シン・ウルトラマン』の監督をやってくれなかったんだ!」というのがどうしてもあってですね。

 

 完成した『シン・ウルトラマン』は凄く良かったんですよ。このブログでも記事をいっぱい書かせてもらいましたし。映画館にも合計8回見に行きました。「こんなにハマった映画は人生で初めて」というレベルでのめり込みました。庵野さんも樋口監督も、本当に素晴らしいお仕事をされたと思います。そこはもう100%感謝なんです。

 ただ、それはそれとして――。

 

  「シン・ウルトラマン デザインワークス」に掲載されているインタビューでご自身が言及されている通り、庵野さんの『シン・ウルトラマン』への参加が「企画・脚本(最終的には総監修)」止まりだったのは、『シン・仮面ライダー』の作業で多忙だった故とのことでした。ここがもうねえ、ウルトラ派としてまずひとつ、ジェラシーを感じたポイントなんです。

 僕らはただでさえ「『庵野さんの撮るウルトラマン』を見たかった」という思いを抱えているのに、こうもはっきりと「仮面ライダーで忙しかったから」って言われてしまうと、まるで東映に庵野さんをとられちゃったみたいな、ね。円谷推しとしては「ちょっと待ってよ~」という思いが拭いきれなくて。

 ほら、庵野さんって例の『DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン』のイメージもあって、どちらかと言うとウルトラマンに近い人なのかなと勝手に思い込んでいたので余計になんかこう、モヤモヤしちゃうというか。

 しかも庵野さんは『シン・ウルトラマン』の出来にもあまり納得いってなさそうで、それがまた悔しいんですよ。そこまで言うなら監督やってくれたら良かったのにぃ!

ルトラマン対仮面ライダー

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 僕は大昔にこんな記事も書いておりまして、ウルトラマンと仮面ライダーには良きライバルであってほしいという思いが常にあります。

 なので、仮面ライダーが『クウガ』の誕生で完全に息を吹き返した後の平成ライダーシリーズの隆盛と、同時にウルトラシリーズ人気の凋落、そして2010年代からの復活という今日に至るまでの過程には、互いに切磋琢磨してきたからこそのドラマチックなものを感じざるを得ない。『シン・ウルトラマン』もその流れの中で、ウルトラマンの劇場用作品としては過去最高となる44.4億円という興行収入を叩き出し一大ブームを巻き起こしたのは記憶に新しいところです。「やっと世間にウルトラが認められた」という喜びが確かにありました。

 果たして『シン・仮面ライダー』が、この両者の関係性にどう作用するのか。興行収入44.4億円を超えるのかどうか。楽しみでもあり不安でもあり……例えば100億とかに届いたとしたら、僕はもう完全に嬉しさより嫉妬のほうが勝つと思う。「『シン・ウルトラマン』のことも忘れないでね……」という気持ちで有識者の方々の感想記事を読み漁るんだろうなあと、今から覚悟しています。

 この20年以上の間に仮面ライダーが積み上げてきた世間に対する特撮ヒーローとして確固たる認知度と、「あの庵野さん」が直々に脚本と監督を担当して世に送り出す一作ということを考えると、100億円は決して夢では無いラインかと思うのですがどうでしょう。

 そしたらもう「ああ、やっぱり仮面ライダーだな。庵野が監督やってこそだよな」ってなるのは目に見えている。もちろんそれ自体に不満はないけれども、心のどこかで「『シン・ウルトラマン』も頑張ったんだよ!」と叫びたい自分が爆発しそうで怖いです。このジェラシーはもうどうしようもない。

 

 

 

 ……と言いつつ僕も『シン・仮面ライダー』、絶対に見に行くんですけど。長年の特撮ファンとしてこんなの見に行かない選択肢はありませんから。普段はライダーには興味を示さない息子も、特報を見て「これは見に行きたい!」と言ってましたしね。

 

 とりあえず僕は今日も今日とて、Amazonプライムビデオでまた『シン・ウルトラマン』を見ようと思います。「ドン!カーッ」で始まるこのオープニング。そうそう、これだよこれ。「シン・ゴジラ」の文字を突き破って出てくる「シン・ウルトラマン 空想特撮映画」のタイトル!何度見てもたまんねえなあ~、こりゃ。