「え〜、次は新しい怪獣出てこうへんの〜」
息子(小3)、『ウルトラマンブレーザー』の次回予告を見て文句たれる。
現在、第14話までの放送を終えた『ウルトラマンブレーザー』。
第1話の時点で「さいっっっこうのやつ始まったで」と親子で狂喜乱舞していましたが、シリーズも中盤に差し掛かった今も、あの時と同じテンションを保ちながら毎週土曜日の朝9時を2人で楽しみに待っております。いやほんとにね、今のところ100点……いや120点あげちゃいたい。とにかく素晴らしいです『ブレーザー』。
1話1話がバラエティに富んでいて飽きが来ない。それぞれの怪獣・宇宙人の特徴がドラマの中でしっかりと機能していて、それらを追うSKaRDメンバーのメリハリの効いたやり取りも楽しい。もちろん最後はウルトラマンが何かしらの方法で敵を倒すんだと分かってはいるけれども、それでも「次、どうなる?!」とテレビの前で思わず身を乗り出してしまう。毎度ワクワク感がハンパないです。
第14話「月下の記憶」では、積乱雲に身を隠す飛行怪獣デルタンダルとアースガロンの戦いと並行して、エミ隊員が地球防衛軍の隠された過去に迫るかなり重要な局面も描かれていました。一気に動き始めた物語の縦軸にドキドキさせられつつ、新しい怪獣の生態にもなるほどと思わされる。いやはや、この内容を30分で描き切る絶妙なバランス感覚に拍手。もう立派な「令和版・空想特撮シリーズ」ですよこれは。
しかも次回はあのガヴァドンが復活するというじゃありませんか。
田口清隆監督が撮るガヴァドンAですよ。一特撮オタクとしてあまりにも楽しみ過ぎる。予告編で既に田口監督入魂の凝りに凝ったミニチュアワークを堪能できるのがいいですね。そうそう、『ブレーザー』は特撮パートも毎週凝ってて良いんです。このレベルのものを毎週テレビで見られる幸せ、たっぷりと噛み締めておかねば。
……で、ここで冒頭の息子の一言についてなんですけどね。
もう『ブレーザー』が始まってからほぼ毎週のように新規の怪獣が登場するようになって、それが当たり前みたいな感覚になっちゃってるんですかね。過去怪獣の再登場に露骨に不満な表情を見せるようになってきてまして……(笑)。人間ってのは一度贅沢を覚えると抜け出せないもんなんだなあと、『ブレーザー』にハマる息子を見ながらつくづく実感させられています。
ちなみに今日は息子ちん小学校の運動会でした。リレーで他の子より1回多く走ったりしてかなり頑張ってたので「なんか欲しいもんある?」と訊くと例によって例の如く……(笑)。 #ウルトラマンブレーザー pic.twitter.com/eiy0i62QVQ
— Ryo (@ryo_nf3000) 2023年10月14日
デルタンダルのソフビは即決で「欲しい!」とのことでしたが、来週のガヴァドンAは別にそうでもないようで。
息子的には「おいおいどうした、もっと新しい怪獣出してきやがれや!」ってところなんでしょう。その証拠に、『ブレーザー』から新しく登場したアースガロンと、バザンガ、ニジカガチらのソフビは僕が帰ってきたらいーっつもリビングのド真ん中に転がっている。それを見ただけで彼がどうやって遊んでいたかも大体分かるようになってきました。DXアースガロンなんて遊ばれすぎてもう脚の関節がゆるゆるです。
『ブレーザー』の新規怪獣路線。少なくともうちの息子には、あのガヴァドンAが霞んで見えるようになっているくらいには大ヒット。「しゅー!」とか「ひゅー!」とか「どーん!」とか言って、両手にソフビを持ってガチで自分の世界に入っている息子を見るのはやはりそれなりに微笑ましいので、どうか円谷にはこの新怪獣路線を今後も継続していってほしいものです。
例年のウルトラに比べても息子の『ブレーザー』へのハマり具合は特に凄い。だから、なんかこう、本当はもっとこのブログなりX(旧Twitter)なりで「うちの息子はブレーザーに大ハマリしてます!」的なことを積極的に発信したいなあと思うんですけれども。
『ブレーザー』って割と大人のファンからの注目度が高くて、いつもとは違うトーンの熱い議論を見かけることが多い気がするんです。だからこそ、僕がそうやって発信したことが露骨に「キッズがハマってるんだからこの作品は全肯定!」みたいな感じで受け止められてしまうと、真剣に見ている大人たちの真面目な感想会に水を指しはしないかと自重しているところがあって。「ウルトラマンは基本的には子供が見るもの」という前提があるだけに余計に。一歩間違えると暴力的なロジックになりかねない部分もあるのでね。
そんなことをボーッと考えていたところに、息子が何気なく発した『ブレーザー』への文句たれがなんだかとても新鮮に聞こえて、あーやっぱり子供は素直でいいなあと思って(笑)。
まあ本編を見た後に、おもちゃ売り場でガヴァドンのソフビを見つけた息子が今とはまた全く違う反応を見せる可能性も全然あるんですけど。そうやって既存の怪獣たちの新たな魅力を発掘しながら、度々息子を振り向かせてきたのがニュージェネウルトラマンの歴史でもありますからね。そういう意味でも、僕は次の土曜日がまた楽しみで仕方ないのです。