僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

アースガロンに魅入られた男たちのエトセトラ

 

 

 「23式特殊戦術機甲獣アースガロン、出撃準備!」

 

 


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 先週放送された『ウルトラマンブレーザー』第3話「その名はアースガロン」、良かったですねえ。

 何が良かったって、アースガロンの出撃シークエンスの芸の細さ。これに尽きます。

 SKaRDの隊員たちが搭乗するまでの整備班とのやり取り、カタパルトに乗ってアースガロンが地下から上昇していくシーンの圧巻のミニチュアワーク(非常階段のおかげでアースガロンが本当に巨大に見えた)、そしていよいよアースガロンが飛び立つ瞬間に本体に向かって噴射される冷却材と、ややぐらつきながら飛び立つ巨大ロボットとしての圧倒的な説得力。「こ、こんなのテレビで見ちゃっていいの?!」と思わず唸りましたよ。スゴい、スゴ過ぎる……!

 

 その後の「川北後光」演出といい、アースガロンは「ゴジラVSシリーズ」のメカゴジラを意識して撮られていることは明白です。

 しかし、僕みたいにウルトラメカ好きが講じてウルトラメカの発進シークエンスだけを集めたVHSを幼少期にテープが擦り切れるほど見ていた人間にとっては、この「段取り」を一切飛ばさないアースガロンの出撃には「ウルトラメカのロマン」も感じずにはいられなかった。そう、ウルトラメカはたっぷりと時間をかけて、ちょっとやり過ぎなくらい段取りを踏んで発進してこそナンボなのです。

 

 

 

 

 土曜の朝。息子(小3)と『ウルトラマンブレーザー』を見る。

 アースガロンの発進シークエンスでは2人でぐっと唾を飲み込み無言になる。少しした後、お互い顔を見合わせて「すげえもん見たな……」という思いを共有。

 その後、興奮冷めやらぬ息子。「パパ、アースガロン絶対買っといてな!」と言い残し、嫁さんと一緒に親戚の方々と京都へ1泊2日の小旅行。つまり今日、僕はひとり。素晴らしきフリータイムのスタートなり。

 

 興奮冷めやらぬ……は僕も全く同じ。息子に言われずとも、あんなにかっちょいい発進シークエンスを見てしまったらその日が発売日だったDXアースガロンを買わない選択肢はありません。

 僕、ハッと気が付いた時には大阪梅田のヨドバシカメラのおもちゃコーナーにいました。えーっと、どれどれ……あ、あったDXアースガロン!

 息子が帰ってくるのは翌日の夕方。「それまでに俺がこのアースガロンを散々遊び倒してやるぜ!」……と、途中までは本気で思っていたんですけどね。嫁さんから「彼がこっちに来てもアースガロンの話ばっかりしている」的なLINEが来まして、お先に開封はさすがに自重。

 まあ、そりゃそうなるよなあ。「未開封のおもちゃについてる絶縁シート、確かにあれはキッズが引き抜くべきだ」と思い直しここは我慢。

 

 翌日。帰ってきた息子と一緒にDXアースガロン開封の儀。

 DXアースガロン、これ実物見たら本当にびっくりしますよ。光る、鳴る、動く。造形もイケてる。全部兼ね備えた至高のDX玩具です。

 まずは手に取った瞬間の重み。これがなかなかズシリとくる。「さあこれからこのおもちゃで遊ぶぞ!」という気にさせてくれる。

 そして何と言っても素晴らしいのは稼働範囲の広さ。劇中のアクションの再現はもちろん、『怪獣大戦争』のゴジラよろしく「シェー」のポーズまで簡単にとらせることが出来ます。関節の保持力が高く一本足で余裕で自立するのも凄い。

 頭部のアンテナや指先など、あんまりガシガシ遊ぶとポキッと折れてしまいそうな箇所が全部柔らかいゴム素材なのも非常に気が利いています。おまけにウルトラ怪獣アドバンスシリーズとぴったり合うサイズ感だからブンドド遊びがもう楽しいのなんのって。

 ブレーザー関連のおもちゃはソフビの充実度といいこのDXアースガロンといい、子供たちに「さあ心ゆくまでブンドド遊びを楽しむがよい!」と言わんばかりのプレイバリュー。僕もこれをキッズの頃に体験してみたかったぜ……!

 

 

 

 さて、僕が童心に帰ってDXアースガロンでカチャカチャ遊んでいたら、当然のように「これは俺のん!」と言ってぶん取ってくるのが我が息子であります。ジャイアンかお前は。

 ことこのアースガロンに関しては「これは俺の相棒やねん」とか言ってほんとに全っ然借してくれない。お気に入りのおもちゃを「相棒」と呼びたくなる気持ちは分からんでもないが梅田までわざわざ買いに行ったのは僕なんだぞ!

 

 いやまあ、彼がスヤスヤ眠る枕元にアースガロンがちょこんと置かれている光景もそれはそれで微笑ましくはあるのですが……。

 これからは隙を見ながらこっそり遊ばせてもらうことにしましょうか。あのかっこいい出撃シークエンス、一度は自分の手でそれっぽい格納庫を用意して再現してみたいですしね。そしてそのうち、君も感じているであろう「ウルトラメカのロマン」について2人で語り合おうぞ息子よ。