僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな7歳の息子とのウルトラ備忘録です。

『シン・ウルトラマン』ムーブメントの行き着く先を考える。

 

 この間、嫁さんと『名探偵コナン』の映画を見に行きましてね。

 

 通常よりもちょっとリッチなスクリーンと音響で作品を楽しめるIMAXというやつで見ました。

 我が家では、嫁さんの影響でコナン映画を一緒に見に行くのが年イチの恒例行事みたくなっています。特にコナンに詳しくない僕でも毎年そこそこ楽しめているので、そこは「まあいいか」という感じなのですが、この日ばかりは朝から別の意味で胸のドキドキが抑えられず、座席に着いてからも30過ぎた男が子供みたいに手足を無駄に動かしてソワソワしっぱなしでした。

 勘のいい方なら、もうお気づきかと思います。

 そう、あの『シン・ウルトラマン』の予告編(ロングバージョン)をこの目で、しかもIMAXの大スクリーンで僕は遂に目撃してしまったのです…!いやあ、上映が始まって5分も経たないうちにお腹いっぱいになってたの、あの映画館で僕だけだったんじゃないかな多分(笑)。

 5月13日。公開日が目前に迫ってきた『シン・ウルトラマン』。今日は「にわかに盛り上がりを見せるウルトラマン・ムーブメントと、その行き着く先にあるものは?」をテーマに少しお話していこうと思います。

 

 

 

 

ン・ウルトラマン大喜利

www.mcdonalds.co.jp

 マクドナルドがウルトラシリーズとコラボして大々的に宣伝を打った「帰ってきたチキンタツタ」と「シン・タツタ」。

 「シン」のほうはともかく、このタイミングでジャック兄さんを引っ張り出してくるマクドナルドの「ウルトラ有識者」ばりには大変驚かされました。

 マクドのTwitter公式アカウントでは、発売開始前のカウントダウンとしてゴーストロンやマットジャイロの画像までアップされたりもしていて。いや、マットジャイロはまだ分かりますよ。ただ、『帰ってきた―』の名だたる名怪獣の中から何故にわざわざアーストロンの弟であるゴーストロンをすくい上げてきたのかという…。ストライクゾーンのギリギリ四隅を狙って絶妙に外れている気がしなくもないのですが、マクドの宣伝部には生粋の怪獣博士でも紛れ込んでいるのでしょうか。

 発売日のタイムラインを見ると、特撮界隈で早速始まっていたのが「チキンタツタ食べました」の報告会と、『シン・ウルトラマン』のキャッチフレーズを引用したウルトラ大喜利大会。

 ご多分に漏れず、僕も参加しました。

 関西人としては絶対に譲れない「『マクド』呼び(「マック」とは口が裂けても言わない)」と、極めて汎用性の高いゾフィーの名台詞を組み合わせて。「空想と浪漫。そして、友情。」でも何かやれば良かったとちょっと後悔。

常に溶け込む異生物として

 フルCGのシン・ウルトラマンが雑誌の表紙を飾ることも増えてきました。こうして見ると、やっぱりウルトラマンのデザインってインパクトありますね。ヒーローでありながら、どこか不気味さも感じさせるこの異生物感。おかげで本屋に行っても『シン・ウル』特集の雑誌はすぐに見つかりますもんね。

 マクドナルドとのコラボもそうですが、こうして普通の生活の中にウルトラマンの存在が次第に溶け込んでいく様を目撃できるのは、長年のウルトラファンとしては嬉しいの一言。生きてて良かった。

 公開前のお祭りムードを楽しみつつ、そんなにウルトラマンを知らない人たちがまず思うであろう「シン・ウルトラマンには何故カラータイマーが無いのか?」という疑問に対しても、「あ、それはだねえ…」と条件反射で長々と理由を語ってしまうのは特撮オタクの悲しい性というやつで。

 個人的には、特撮はニチアサしか知らなかった嫁さんに、成田亨さんのことを熱く語れる機会をくれただけでも、カラータイマーの無いウルトラマンのデザインには拍手を送りたい気持ちです。どうだすげぇんだぞ、ウルトラマンは。

「通じ合う」体験を

 少しでも『シン・ウルトラマン』の予習になればと思い、最近はツブイマで初代ウルトラマンを何話か見返しています。

 56年も前の作品とは思えない驚異のクオリティであることはもはやここで言うまでもありませんが、息子の反応なんかを見ていても、やはり「怪獣の魅力」が同じウルトラシリーズの中でも突出して優れているように感じます。レッドキングも、ゴモラも、バルタン星人もグビラもウーもヒドラもジェロニモンも…何度も見返しているはずなのに、彼らが画面に映るだけで他の作品では味わえないワクワクを享受できてしまう。

 「ウルトラマンは怪獣をすぐに倒しちゃうからなるべく遅れて出てこいよ…」と内心思っていた自分の幼少期のことを思い出します。僕はもっともっと、大好きな怪獣たちが自由に暴れ回る姿を見ていたかった。「ヒーローの活躍は二の次でいい。怪獣よ、もっと街を破壊せよ!」というヤプールみたいなひねくれたガキでしたから。

 

 家族で外出しているときにたまたますれ違った、息子よりも小さな男の子が、息子の持つソフビをパッと指差して

「あ、レッドキングだ!」

と、こう言うんです。すると息子も「あっ」とその子に目を合わせる。顔も名前も知らない子供同士が、怪獣という共通言語によって一瞬通じ合うその光景には、ウルトラシリーズの復権を肌で実感させられます。

 そこで、『シン・ウルトラマン』ですよ。

 「大々的な宣伝の甲斐もあって『シン・ゴジラ』に迫る大ヒット!」…となったあかつきには、僕もこの「一瞬通じ合う」体験をどこかで誰かとさせてはもらえないか、と。

 禍特対のエンブレムのバッジを鞄につけて出掛けたら、街ですれ違う人たちの何人かとは自然と目が合う、そして通じ合う…みたいな。息子が怪獣のソフビを通して得た体験を、大人の僕もしてみたい。この『シン・ウルトラマン』ムーブメントが、我々にそんな新しい世界を見せてくれることを今から期待しています。

 さすがの僕もソフビを片手に外出というわけにはいかないので(笑)、そこはもう、バッジくらいに留めてね。あくまでアピールはさり気なく。だからこそ、通じ合えたときの喜びも大きくなるはずですから。