僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな6歳の息子とのウルトラ備忘録です。

「そのプラモ、俺にも作れる…?」息子がガンプラデビューを果たした日

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 ある日の夕飯後。

 ソファでスマホを触っていた僕のところに、息子が何やら照れくさそうな顔をしてそーっとやってくる。いつもは大声で「あそぼー!」と突進してくるのに、その日は少しだけ様子が違っていて。

 で、何を言い出すのかと思ったら、キッチンにいた嫁さんには聞こえないくらいの小さな声で「俺もガンプラ、作りたい…」と。

 いや、正直びっくりしましたよ。ガンダムのアニメに触れた形跡の無い息子の口から「ガンプラ」の4文字が飛び出すなんて。どうやら、僕が前にガンダムエクシアのプラモデルを作っていた時にした、子供でも組める初心者向けのプラモシリーズ「エントリーグレード」の話を覚えていたようでした。

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 僕が初めてのガンプラに悪戦苦闘している間、息子は確かにその進捗状況をずっと気にしていました。バラバラのパーツが徐々にガンダムの腕や脚、胴体になっていくのを見てその度に「うぉー!」と興奮する様子はとても微笑ましかったのですが、まさか「自分も作りたい」という気持ちが芽生えるほどの関心があったとは思っていなくて。

 だってほら、僕が子供の頃は、父親がガンプラを作っているのを見て「自分も作りたい」だなんて一つも思わなかったですもんね。「難しそう、自分には無理だな」で終わっていました。

 今回は念願の「ガンプラデビュー」を果たした息子のドキュメント。小学1年生のあくなきチャレンジ魂を追いかけます。

 

気を胸に…

 「パズル感覚でカンタンに作れるプラモデル」としてバンダイから発売されているエントリーグレードシリーズ。

 パーツの切り離しにニッパーなどの工具を使う必要がなく、ランナーは部位ごとにまとまっていて初心者に優しい作りが最大の売り。組み立ての工程も従来のプラモデルに比べると非常に簡単で、それでいて完成後は抜群の可動で自由自在のポージングが可能…という、まさに息子のガンプラデビューには打ってつけのキットです。

 僕もまだガンプラ初心者なので気持ちがよく分かるのですが、息子はそのエントリーグレードのことが気になりつつも、「そのプラモ、俺にも作れる…?」と、ガンプラへの期待よりも自分に対する不安の方が上回っているようでした。そうそう、自分から新しいことに挑戦するときって、照れくさかったり、不安な気持ちになったりするよね、と。

 ここは息子の挑戦する気持ちに父親である僕も応えねばと思い、ガンプラを組み立てる工程や完成した写真をスマホで検索し息子に詳しく説明。すると、彼の表情がさっきよりも少し明るくなったのが分かりました。

 「よし、次の休みの日はパパと一緒にガンプラを買いに行こう!」僕の言葉にうんと頷く息子。彼のガンプラデビュー記念日が決まった瞬間でした。

子のファースト・ガンダム

 当日。朝9時からの『ウルトラマントリガー』を一緒に見てから近所のJoshinに出発。

 これまでJoshinと言えば、息子はウルトラマンのソフビコーナーかポケモンカードのどちらかへ一直線という感じでしたが、この日に限っては「ガンダムはどこや~」と秋田県の年中行事に登場するなまはげのように売場を彷徨いつつガンプラコーナーへ。

 ガンプラへの興味を示しつつも、ガンダムそのものの知識はほとんど無い息子。店内に並ぶ多種多様なガンプラのパッケージに目をキョロキョロさせている様が後ろから見ていて可笑しかった(笑)。…って、笑っている僕もダブルオーに出てくるガンダム以外はほぼ知らないんですけど。多分、息子のほうが僕より先に色々覚えてそうです。

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 無事にお目当てのエントリーグレードを購入し帰宅。即、開封。流れるような動き。

 息子には一応初心者用のニッパーも買ってあげたのですが、ランナーからパチパチと手でパーツを取り外すのが楽しかったみたいですね。説明書とにらめっこしながら笑顔で組み立て開始。

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 一応僕も隣でフォローしつつ…ではあるものの、息子の手が自ら進む進む。この胴体が完成するのに20分もかからなかったんじゃないかなあ。ちゃんとパーツの向きを説明書通りに合わせてから組み立てる辺り「もしかして君、経験者では?」と疑いたくなるような段取りの良さでした。

 このエントリーグレード、簡単に組み立てられる割に構造自体はかなり本格的なプラモデルで。

 「初心者向け」の冠がつくプラモって、完成後にどうしてもチャチさを感じてしまう出来のものが多い気がしていて、これからプラモを作る人の入り口になりにくい印象を勝手に抱いていたんですが、このガンダムに関してはもう紛れもない「沼への入り口」といった感じ。600円とちょっとでこんなのが買えちゃうなんて、良い時代になったものです。

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 …と、そうこう言っているうちに、息子のファースト・ガンダムが完成!

 彼の満面の笑み、ニコちゃんマークごときではもう隠しきれない(笑)。組み立て開始から完成まで約1時間半。頭部の組み立てに苦戦した以外は途中でつっかえることなくスムーズに辿り着きました。いや、あんた偉いよ。プラモ経験の無い小学1年生が、初心者向けのモデルとはいえ熱意でここまで組み立てられるのは本当に凄い。

のプライド

 僕が現在履修中のガンダム作品が、こちらも『00(ダブルオー)』と同じく、Twitterでお世話になっている虎賀れんとさんにおすすめして頂いた『ガンダムビルドファイターズ』。

 ガンプラを遠隔操作して戦わせる「ガンプラバトル」が一大ブームとなっている世界のお話で、僕が小学生の頃に熱中した『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』や『スーパービーダマン』といったコロコロコミック全盛期を思い起こさせるホビーアニメです。

 単純明快かつストレートな物語とツボを抑えた熱い展開の連続で、主役のセイやレイジに「君もガンプラ作ろうぜ!」と爽やかに肩を組まれているような開かれた空気感が魅力。僕がこれまで感じていたガンプラの取っつきにくいイメージをいい意味で覆してくれています。

 ガンプラデビューを果たした息子も、この『ガンダムビルドファイターズ』に興味津々で。

 僕がTSUTAYAで借りてきたDVDを僕よりも先にじゃんじゃん見進めていく。「セイも最初はエントリーグレードから作ったん?」と、ガンプラ好きの主人公に自分自身を重ね合わせながら楽しむ様子が可愛いんです。パパも小学生の頃はマグナムセイバーの使い手だった星馬豪になりきったもんよ。

 

 息子が、「俺もガンプラ、作りたい…」と勇気を出して僕に伝えてくれなかったら、今回の華々しいガンプラデビューは恐らく無かったでしょう。

 あの照れくさそうにしていた時の彼の気持ち、ママには出来れば聞かれたくないという気持ちもよく分かる。これまでみたいに怪獣のソフビや玩具をおねだりするのとは全く意味合いが違いますもんね。

 息子にとって「ガンプラを作る」ことは、精一杯の背伸びであり、大きな挑戦でもある。挑戦には失敗のリスクがつきものだからこそ、それを一番身近な人には知られたくなかったりする。彼の中に、「男のプライド」ってやつが確実に芽生えてきています。

 息子のガンプラデビュー記念日。父親の僕にとっては、我が子の勇気ある一歩を目の当たりに出来た日としてこれから記憶に残っていくわけですね。ああやって、小さな声でも自分の気持ちを自分の言葉で伝えてくれたことが同じ男として嬉しかったですよ、本当に。

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 ちなみに同じ日、僕もダブルオークアンタでマスターグレードデビューを果たしていたのでした(笑)。記念に親子のガンプラを共演させておきます。2つ共、初心者にしては上出来でしょ?