僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

~フジファブリックに、会いに~初めて好きなアーティストのライブに行った日

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 10月20日の日曜日に大阪城ホールで開催されたフジファブリックのライブに行ってきました。

 実は僕、自分の好きなアーティストのライブに足を運ぶのはこれが初めてでして。

 これまでにも好きな音楽が無かったわけではないんですけど、ライブってほら、「一見さんお断りの居酒屋」的な空気がちょっとあったりしませんか?実際、友人や嫁さんの付き合いで行ったライブが本当にそんな感じで、ファンの人たちだけが分かるお約束とか何も知らなかった僕には居場所無いな…というのが正直な感想だったんです。ライブという催しそのものが、自分とは違う世界の人たちが行くものなんだとずっと思い込んでいて。

 フジファブリックに関しては、このブログでも何度か書いています。

www.bokuboku12.net

 フジファブリックのファンでありながら、「僕の好きなメンバーはもうこの世にいないし…」というのも、積極的にライブに行こうとは思えなかった理由の一つでした。

 嫁さんにその話をしたときに、「そんなん行けるときに行かな勿体ないで!!私も行くし!」とある意味お叱りを受けたのが、今回ライブへ行くことになった経緯。

 

だただ楽しい空間

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 ライブ当日。会場の大阪城ホールへ着く前に、ちょうど梅田のロフトで「フジファブリック展」なるものが開催されていたので寄ってみることに。すると、まさかの1時間待ち。日曜日のお昼時、しかも17時から始まるライブの直前となればそりゃそうよな…とやむなく撤退。初っ端からリサーチの甘さを露呈する。

 じゃあ、ちょっと早いけど物販もあるし、ということで大阪城ホールへ。

 すると、物販なのか入場待ちなのか分からないほどごった返した人混みから伸びる長蛇の列を目の当たりに。すみません、完全に舐めてました。ライブの物販ってこんなに並ぶものなの?「別に特別欲しいものは無いけど、記念に見てみよう」的な軽い気持ちで並ぶのが申し訳ないくらいの熱気に圧倒される。

 と、まあこんな感じで最初はどうなることかと思いましたけど、会場に入ってからのワクワク感と、フジファブリックの代表曲『若者のすべて』から始まった怒涛のステージは、ライブ初心者の僕にはあまりにも刺激的で。日常の何もかもを忘れて、ただただ「楽しい!」と感じられる空間がそこにはありました。

若者のすべて

若者のすべて

  • フジファブリック
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

れが「ライブ」だ!

 フジファブリックというバンドは、山内総一郎がフロントマンを務める現在の3人体制と、2009年に29歳の若さでこの世を去った志村正彦がフロントマンを務めていた時期、大きく二つに分けることが出来ます。

1.若者のすべて
2.はじまりのうた
3.Green Bird
4.SUPER!!
5.星降る夜になったら
6.オーバーライト
7.バウムクーヘン  
8.赤黄色の金木犀
9.ECHO
10.ブルー
11.ハートスランプ二人ぼっち
12.透明
13.LIFE
14.徒然モノクローム
15.Feverman
16.東京
17.STAR
18.手紙

 

<アンコール>
1.プレゼント(新曲)
2.桜の季節
3.会いに
4.破顔

 こちらが今回のライブのセットリスト。どちらかと言うと、現体制になってからの楽曲が中心。志村正彦ファンの僕としては、もう少し志村時代の曲を聴きたかったというのが正直なところでした。

 ただ、歌詞の通り「夕方5時」の開演に合わせたのであろう1曲目の『若者のすべて』や、MCでは「元メンバー」としてではなく、れっきとした「現メンバー」として志村正彦を紹介する粋な演出もあり、バンドの紡いできた歴史を十二分に感じることが出来ました。

 特に、志村の紹介からの『バウムクーヘン』『赤黄色の金木犀』の流れには思わずグッと来てしまって。

 僕、基本的に泣かないタイプの人間なんですけど、生演奏だからでしょうか、感情が一気に溢れてきて、もうハフハフ言うだけで全然一緒に歌えなかったです。周りにも人目をはばからず涙するファンの方が沢山いて、ステージを眺めながら会場全体がだんだん一つになっていく感覚。家でDVDを見ている時には決して味わえない、「これがライブなんだ!」という驚きと感動がありました。

バウムクーヘン

バウムクーヘン

  • フジファブリック
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
赤黄色の金木犀

赤黄色の金木犀

  • フジファブリック
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 ライブ中は割とMCが多めで、大きな大阪城ホールのスタンド席の端っこにいた僕も、まるでライブハウスにいるかのようなアットホーム感。途中、アコースティックコーナーで持ち歌じゃない『探偵ナイトスクープ』のテーマソングを披露したり、全体に漂うラフな空気は今のフジファブリックならではという印象を受けました。

加できる場所として

 一つ後悔があるとすれば、「もっとステージ上の演奏に集中しておけば良かった」ということでしょうか。

 と言うのも、曲にもよりますけど、ライブってやっぱり盛り上がってくるとリズムに合わせて手を上に掲げたり、見る側も参加出来るちょっとした振り付けみたいなのがあったりする。それに自分も着いていきたいがあまり、曲が流れている間も耳は音に集中しているのに、目は自然と周りのファンの方やアリーナ席の人たちの動きを追いかけてしまっていました。なんか、小学校の運動会で学年全体でやったダンスを思い出すような。ただ着いていくのに必死なやつ。

 後でライブに行ったファンの方のレポなんかを読ませていただくと、「え、あの曲でそんなことやってたの?」という場面が結構多くて。やっぱり100%楽しむには、曲だけじゃなくて動きとかコールとかをきちんと予習をして、「ライブそのものに参加できるモード」を自分の中で作っておくのが大切なようです。

 思えば、特撮というジャンルでも息子と一緒にウルトラマンの色々なイベントへ足を運ぶようになってから、それがまるで生活の一部のようになってますます好きになる現象が起きていました。音楽ではライブがそういう場所にあたるだな、と。

 特に今回のフジファブリックのライブは、初めて来る人にも優しい温かみのあるライブでした。来年の全国ツアーにも是非行きたい。ほとんど曲を知らないのに「私も行くし!」と背中を押してくれた嫁さんにも感謝です。