好きなものを語るシリーズ。今回は音楽についてです。
ブログを始めた頃から何度も下書きをしては消し、また下書きをしては…を繰り返してきたのが音楽に関する記事。
自分の好きな音楽を他の人たちにも知ってもらいたい、聴いてもらいたいと思っても、それを文字で表現するのはとてつもなく難しい。僕には音楽の専門的な知識があるわけでもなく、本当にただ好きというだけなのでその難しさが倍増している気がします。今日は何度目かの正直。
ご存知ですか、フジファブリック
フジファブリックというバンドをご存知でしょうか。
最近では『若者のすべて』という曲がLINEモバイルのCMソングに起用されたり、映画『ここは退屈迎えに来て』の主題歌として新曲『Water Lily Flower』をリリースしたりしている、あのバンド。
リリースされてから既に10年以上が経っている『若者のすべて』。今でも音楽番組への出演時にはほぼ必ずと言っていいほど演奏されるフジファブリックの代表曲です。
「夏の終わりに聴きたい名曲特集」といったくくりでランキング上位に挙げられることもしばしば。「バンドのことは知らなかったけど、この曲は聴いたことある」という方も多いのではないでしょうか。僕も大好きな曲の一つです。
あなたもTEENAGER
フジファブリックのことを語るときに、避けて通れないのが旧メンバーでボーカル&ギターの志村正彦についてです。
先に紹介した『若者のすべて』をはじめ、2000年の結成当初からフロントマンとしてほとんどの曲の作詞作曲を手掛けてきた志村でしたが、09年の12月24日に29歳という若さで逝去しています。
例えとして適切かどうか分かりませんが、サザンオールスターズから桑田佳祐がいなくなるようなもので、つまりはバンドの存続危機に直面した経緯があるのです。
志村正彦の手掛ける音楽には、彼にしか表現できない独特のにおいがありました。
『若者のすべて』も、どこか懐かしい気持ちを呼び覚ます叙情的な歌詞とメロディーが凄く印象的で。志村抜きのフジファブリックなど考えられない、そう主張する人がいても何ら不思議ではない。かく言う僕も、志村正彦がいた頃のフジファブリックが好きです。
好きな曲を一つひとつ挙げだすとキリが無くなりそうなので、おすすめのアルバムを一枚。
メジャーデビューから3作目となるアルバム『TEENAGER』。
フジファブリックの中でも全体的にポップな印象の強いアルバムで、初めての人でも比較的聴きやすいと思います。『若者のすべて』も、このアルバムに収録されています。
中でも僕のお気に入りは2曲目の『記念写真』。明るく爽快なメロディーとは裏腹に、若さと切なさと甘酸っぱさが全開の歌詞が何とも言えなくて。聴いていると思わず肩を揺らして口ずさんでしまうけど、歌っているうちに何故だかたまらない気持ちになっていく。
記念の写真 撮って 僕らはさよなら
忘れられたなら その時はまた会える
季節が巡って 君の声も忘れるよ
電話の一つも したのなら何が起きる?
きっとこの写真を 撮って 僕らはさよなら
忘れられたなら その時はまた会える
手紙に添えられた 写真見たりするんだろうな
染められた君を見たのなら 何を思う?
まさにTEENAGERだったあの頃の記憶がよみがえるような。「忘れられたなら その時はまた会える」って切な過ぎるけど、確かに人生ってそういうもんだよなあ、と。
僕が車でずっとかけている影響か、息子もフジファブリックを覚えてしまいました。特にお気に入りなのが『Sufer King』。
サーファー気取り アメリカの彼
サーファー気取り アメリカの彼
サーファー気取り アメリカの彼
王様気取りのメメメメメリケェェェェン!!
この「サーファー気取り アメリカの彼」の部分を息子がノリノリで熱唱するのが恒例。人生で初めて覚えた歌謡曲がこれというのもまた凄い話で(笑)。
僕がライブDVDを見ている横で子供用のテニスラケットをギターに見立てて大暴れしていたので、彼にはひょっとしたらロックスターの素質があるのかもしれません。
好きなバンドがそこにある喜び
フロントマンの死という苦難を乗り越え、現在は3人で活動するフジファブリック。ボーカルは、ギターの山内総一郎が受け継いでいます。
僕は今のフジファブリックも聴きますし、もちろん好きです。ライブでは今でも志村時代の曲を披露したり、あの頃から途切れずにバンドの歴史が続いていることを示してくれているのは一ファンとして感謝の気持ちしかありません。
実は先ほど紹介した『記念写真』も、現フロントマンである山内総一郎の作曲。メンバーそれぞれに確かな音楽性があったからこそ、今もこうしてフジファブリックというバンドが続いている。素晴らしいことです。
そう言えば、前回の記事で僕が小学生の頃にピアノを習っていたことを書きましたが、フジファブリックにビビッと来たのはもしかしたらキーボードのおかげかもしれません。
HY、小林武史がいた時のMr.Children、スキマスイッチなど、僕が過去に好きになったバンドには個性的なキーボーディストがいました。志村時代も今も、確かにそこにある「フジファブリックらしさ」の正体はあの鍵盤が奏でる音色なのかも。
…ということで、初めて好きな音楽のことを文字に起こしてみましたが、いかがでしたでしょうか。個人的には、普段の記事よりも書き終えたときの爽快感は桁違いです(笑)。