僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

息子のふるさと、タカラヅカ。

今週のお題「地元自慢」

 

 地元。

 「生まれた場所、育った場所、今住んでいる場所がそれぞれ違う自分の『地元』って一体どこなんだろう?」と思い、辞書でその意味を調べてみると、

 

1.その事に直接関係のある土地。本拠地。
2.自分の居住する、また勢力範囲である地域。

 

と、ありました。取りあえず、今住んでいるところを「地元」と言っても間違いではないようなので、今日はそれについて書いていこうと思います。

 

 僕の地元は兵庫県宝塚市。宝塚歌劇団の本拠地としてはもちろん、稀代の漫画家・手塚治虫が幼少期を過ごした場所としても有名な場所です。宝塚は元々嫁さんの地元で、結婚を機に移り住んできました。かれこれもう8年くらいになりますね。

 はてなブログ今週のお題は「地元自慢」。

 自分の住所が「宝塚」って、なんかちょっといい気持ち。「どこに住んでるの?」と訊かれて、「宝塚です」と答えるときのそこはかとない爽快感。別の場所から移り住んできた僕だからこそ分かる宝塚の良さを、この機会に思いっきりプレゼンしてみます。

 

 

 

 

「文化」に囲まれて暮らす

 宝塚大劇場や手塚治虫記念館など、その土地の「文化」を感じさせる場所が家から歩いて行ける距離にあるというのはやっぱりいいものです。

 近いが故にそこまで頻繁に足を運ばないという「あるある」も確かに存在するのですが、そういう文化的なものに囲まれて暮らしている安心感みたいなものが常にありますね。

 特に手塚治虫の漫画に関しては、僕も『ブラック・ジャック』を中心に中高生の頃にまあ読み漁った記憶がありまして。今でもあの絵のタッチを見るだけでもうワクワクしてしまう。

 記念館では『火の鳥』や『ジャングル大帝』といったメジャーな作品からマイナーなものまで、ものすごい量の手塚漫画を読むことができます。最近行ってないから、また今度息子を連れて読みに行こうかしら。

 手塚治虫記念館から宝塚大劇場をつなぐ通称「花のみち」には、手塚漫画のキャラクターのレリーフがこんな風に埋め込まれています。この道、いつ歩いてもゴミひとつなく綺麗に清掃されていて、歩いていてとっても気持ちがいい。

 息子と歩く「花のみち」。どんなシーンも画になる場所です。

 宝塚大劇場周辺の街並みもこんな感じでとってもおしゃれ。日本じゃないみたい。

「息子が生まれ育った場所」として

 うちの近所では、ちょうどお昼の12時に『鉄腕アトム』の主題歌のチャイムが流れます。

 休日に息子と外で遊んでいるときなんかに、「♪そーらーをこえてー」と例のメロディが流れてきたら、親子で「あ、お昼ご飯の時間!」と口を揃える。ああいうお馴染みのメロディが決まった時間に街に流れるのってのはいいもんですね。

 フジファブリックの『若者のすべて』は「夕方5時のチャイム」でしたが、こっちはお昼の12時です。見慣れた景色に音楽が溶け込んでいく時間は、何気ない日常に確かな彩りを与えてくれます。

 

 親目線で見ても、宝塚は子育てしやすいほうだと思います。

 緑に囲まれた広い公園があって、子供の遊ぶ場所にあまり困らない。駅もそう遠くない。コンビニやスーパーもあちこちにあって、家族3人で暮らす環境としてはとても快適です。適度に田舎で適度に都会。結婚してすぐの頃、嫁さんが「ここを離れたくない」と頑なだった理由が分かってきました。

 生まれてからずっとこの街で暮らしてきた息子。彼が大人になって、もし別の場所で暮らすことになっても、彼の「地元」と呼ぶべき場所はここなんだろうなあと思います。「地元」と言うよりも「ふるさと」と言ったほうがしっくり来るかもしれない。それくらい、いい街です。

 僕が今の息子と同じくらいの頃は何度か引っ越しを繰り返していたので、明確に「ここで生まれ育った」という場所がないんですよね。「地元」と言われても、一体どこなんだろうって。だから余計に彼の境遇が羨ましいです。歌劇と手塚治虫の街が地元だなんて最高じゃないですか?

 

 ただ「宝塚歴」で言うと、僕も息子とほぼほぼ変わらない。堂々と胸を張って「ここが地元です」と僕も言えるよう、この街のことをもっと知っていきたいです。実は宝塚歌劇もまだ見に行ったことがありませんし。

 そう言えばこの間、息子と最後の『シン・ウルトラマン』を見に行った映画館。小さくて施設も新しくはなかったけど、併設のカフェでキネマ旬報のバックナンバーが読めたりして、昔ながらのとてもいい映画館でした。

 こういう発見を積み重ねて、少しずつここが僕にとっての地元になっていく。今はそんな気がしています。