僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

ウルトラマンカードゲーム / 息子(小4)のチャンピオンロードを見届けるつもりがうっかり自分が優勝してしまった話

 

 

 新年早々、やってしまいました。

 

 

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 昨年から親子でのめり込んでいるウルトラマンカードゲーム(以下UCG)。

 カードショップで行われる各大会で特に息子が目覚ましい成績を残していることもあり、元日に威勢よく「今年は息子(小4)のチャンピオンロードを父親として見届けるぜ!」的な記事を書いておきながら、おきながら――。

 

 

 優勝者:Ryo様

 

 はい、私がギャラクシーカップ優勝者です。

 

 ……ん?……え?嘘だろおい!

 

 

 

 優勝者:Ryo様

 

 

 

 ……あ、ホントみたい……ですね。

 

 

 

 

 ……いやいやマジか!やったぞ俺!!

 

 

 

 

 新年早々、もはや今年の運を全て使い果たしてしまったかのようです。

 息子が2回目の優勝を決めたとき、もちろん父親として最大級の祝福はしつつも「一度くらい俺にも……」とジャグラーのように心の中でハンカチ噛んでた僕が、まさかこんなに早くギャラクシーカップで優勝することができるなんて!

 夢心地というのはこういうことを言うんですねえ。正直、一日経った今もまだ現実を直視できずにいます。本当に、学校でもスポーツでも遊びでも何でも、息子と違って「優勝」の二文字に全く縁のない人生を歩んできていたもんですから。30数年生きてきて、これが多分初めての「優勝」です。

 

 

 

 

日にカドショへ、その経緯

 1月のギャラクシーカップの優勝賞品が息子の最推しウルトラマンであるブレーザーのWINNERカードで、「これは絶対手に入れないとあかんな」と親子で決意を新たにしていたことは昨日の記事にもある通り。

 だから今月は行けそうな日程の大会には多少無理をしてでも全部出るかと息子と言い合っていたんです。主戦場は大阪ですが、それよりもうちょっと離れた近畿圏なら全然行けんこともないぞ、と。ただね、さすがに元日は……。「1月1日は初詣やら親族の集まりやらがあるから難しいと思うよ」ってことも彼には釘を刺していて。実際、今年の元日は家族3人で近所の神社へ初詣に行く予定を立てていました。

 しかしその予定が嫁さんの事情で一旦先送りになると、僕を見る息子の目つきが途端に鋭くなり。

 

 「(ギャラクシーカップ、行けるよな……?)」

 

 彼の自然と上がっていく口角を見ただけでもう何を言わんとしているかがよく伝わってきました。僕も息子のブレーザーへの思いはよく知っていますから、「分かった、ちょっと遠いけど行ってみるか!」となって。

 ちなみに家から開催地の京都まで電車で片道2時間弱。元日から息子と手を繋いで一体何をしとんねんと正直自分でも思いましたが、まあ神社へ初詣に行くのも、カドショで対戦前に自分のデッキにお祈りするのも大して違いはないかと思い(笑)、そこは割り切りました。

 結果的に優勝できたわけなので、元日の遠出を後押ししてくれた息子とそれを許してくれた嫁さんには感謝しなければいけません。まさに「やらない後悔より、やって大成功!」どこかの漫才コンビの冗談ですがこれポジティブでとってもいい言葉ですね。今年の自分のテーマにしようかしら。

 

日のマッチアップと僕が考えていたこと

 

 せっかく優勝できたので、当日のマッチアップや大会に出るにあたって僕が考えていたことなどを備忘録として残しておこうと思います。

 

 まずはデッキについて。

 UCGを始めてからというもの、デッキ選択についてはずっと迷走し続けておりました。息子がメビウスとブレーザーを組み合わせた速攻寄りのデッキで結果を残していたこともあり、なんとかそこに抗う手段は無いかと模索を続ける日々で。加えて個人的にやっぱりティガが好きなウルトラマンなので、なんとかして自分の手でティガを活躍させてあげたいという願望がありました。

 ただ、僕のUCGへの理解度が低いせいもあってなかなかこれというデッキを組むことができず、息子との家庭内バトルでも通算勝率は3割くらいだったかと思います。これはさすがに埒が明かんぞとなり、ネットに転がっている優勝レシピを調べた上でUCGの現環境を席巻している圧倒的Tier1のデッキ「ティガメビウス」を握ることにしました。

 カードパワーの高いティガと抜群の安定感を誇るメビウスの組み合わせは強く、家庭内バトルの勝率が目に見えて上昇していくのが分かりました。で、普通だったらこのまま大会の勝率も上がるかなというところなんですが、いざ大会となるとティガメビウスは家で練習できないミラーマッチがとても多く(4試合中4試合がティガメビウス、という日もありました)そこでなかなか勝つことができませんでした。特にメビウスは別のラウンドのBP(バトルポイント)を操作できるテクニカルな性能を持っていることもあってプレイヤーの経験値と実力がそのまま結果に反映されてしまいます。学生時代から論理的思考が苦手な僕、「これは僕が今握るデッキではない」という結論に至りました。

 

 Twitterでメビウスに抗う手段をこっそり募集したところ、UCGを通じて親子で仲良くさせていただいているウルトラリーガーの方から「ブレーザーがいいですよ!」という大変ありがたいアドバイスをいただき、ブレーザーとティガを組み合わせたデッキを握ることにしました。いわゆる「ティガブレーザー」ですね。こちらも多くの大会で結果を残しているアーキタイプです。

 強者の優勝レシピをそのまま再現しても良かったのですが、やはり自分もカードゲーマーの端くれなので自分なりのアレンジというか、ひとつ軸を決めて自分で構築してみることにしました。

 その軸というのがズバリ「脳筋構築」です。

 「脳筋」とはそっくりそのままの意味で、思考を巡らせたおしゃれなプレイングよりも単体性能の高いカードを使いまくって力づくで勝ちをもぎとろうという考え方のこと。とりあえず迷ったらBPの高いほう、もしくは対面で極力勝ちやすいカードを優先してデッキに投入することにしました。ティガとブレーザーは共にトリプルで立てないと強みを発揮しづらい弱点があり選択肢の幅が広いメビウスに比べると安定感には欠けますが、その分上振れしたときの破壊力は抜群です。

 対面の相手を1グレードダウンできるレベル3のティガ、登場時に限れば対面でほぼ負けることがないレベル3のブレーザーは問答無用で4枚採用。同じくブレーザー使いの息子にもアドバイスをもらい、テキストは無いもののBPが高く特に終盤で勝ちを拾いやすいレベル3のブレーザーを2枚入れました。後出しジャンケンでレベルアップができる理不尽シーンカード「SKaRDを作った男」も迷わず4枚。どうせメビウスに当たるのなら上振れ時限定ではありますが頭を使わずに勝てちゃうこともあるこの構築が自分にはしっくりきました。

 

 こちらが当日の対戦記録。

 やはりティガメビウスが多数を占める状況でしたが、こちらのティガとブレーザーが勝ちやすいゼロのデッキを3度も相手にできたのはとても運が良かったところです。

 意識としてはとにかく先手をとってまずは「SKaRDを作った男」をセットすること。セットできたらなんとしても先手を渡さないことだけを考え、少しでも3ラウンドとれそうな可能性がある局面では積極的にレベルアップ。構築が脳筋ならプレイングも脳筋!やれることをやって負けたのならもう仕方がない、の特攻精神です。これがハマりました。

 

 あと、単純に引きがめちゃくちゃ強かったです。

 

 勝てた要因、ぶっちゃけこれに尽きます。予選の1敗を除くとほぼ事故ることなくレベル3のティガとブレーザーを複数ラウンドに立てることができました。加えて勝った試合は全て4ラウンド以内に勝敗がついたので、足りない思考のリソースも確保することができました。ティガメビウス同士で8ラウンドくらいまでいってる対戦をたまに見かけますが、あんな長丁場、僕なら確実に頭がパンクしているので。

 

 

 

の時、息子は――

 

 ギャラクシーカップ。これまでは早々と敗退の決まった僕が息子の「チャンピオンロード」を見届けるというのがいつものパターンだったのですが、この日に限っては逆でした。「ブレーザーをゲットするぞ!」と意気込んで臨んだ息子はなんと4戦4敗。

 

 「僕勝ち、息子負け」が積み重なっていくたびに彼からの「パパ頑張ってな!勝ってや!」の激励は嬉しくもありつつ正直プレッシャーでした。もちろん気持ちとしては「お前のためにブレーザーのWINNERカード、取ってきてやるからな!」と前のめりでしたが、あまり気負い過ぎても良くないと思いとにかく平常心で対戦を楽しむことだけに集中しました。

 決勝で勝利が確定した瞬間は息子に向かって年甲斐もなくガッツポーズ、しちゃいましたねえ。デッキ構築のアドバイスはもちろん、息子との日々のスパーリングのおかげで掴み取ることができた優勝なので、ガッツポーズには感謝の気持ちも込めたつもりです。新年早々、親父の良いところを見せることができて本当に嬉しかったですよ。

 まあ、昨日の今日で「息子のチャンピオンロードを見届ける」とか言っておきながらお前が優勝してどないすんねんというセルフツッコミもありつつですが(笑)。そこはまあ、「親子チャンピオンロード」ということでいかがでしょうか……!

 帰り道。念願の優勝を果たした僕に何度も「おめでとう」と声をかけてくれた息子の目にはうるうると涙が溜まっていて。大好きなブレーザーをかけた大会で一度も勝つことができず、よりによって一番身近なプレイヤーに優勝をさらわれたことには相当な悔しさがあったようです。

 しかししばらくすると彼の目にも徐々に力強さが戻ってきました。僕が「ブレーザーのカードはお前のために取ってきたようなもんやから、お前にあげるよ」と言っても「いや俺は自分の手でブレーザーをゲットするからな!」といつもの威勢の良さが完全復活。その心意気や良し!そこまで言うなら自分で掴み取ってこい、とね。今後の彼の頑張りを見守るのがますます楽しみになっています。

 

 11月からのWINNERカードが我が家に3枚揃ってるの、半分手前味噌ですが凄いですね……。そのうちバチが当たりそう。

 

 

 「いいな〜、やっぱりブレーザーがかっこいいよな〜、いいな〜」

 

 先ほどの威勢の良さとは打って変わって、羨ましそうにブレーザーのカードを指差す息子。

 内心「いや、言うてそれは君にあげるから安心しいな」と思ったんですけどね。多分、そういうことじゃないんですよね。

 さあ、果たして僕は今月中に息子の優勝記事をアップすることができるのか。ウルトラリーガーのみなさまには息子の戦績と共にブログの更新にも注目していただければと思います。