僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

涙、そしてリベンジ。 / 息子がポケカのジムバトルで優勝した話

 

 「パパ!俺、勝ったで!」

 

 あと1つ勝てばこの大会に優勝できる。

 息子(小2)がいよいよそんな状況にまで辿り着きながら対戦テーブルについていたことは分かっていたのですが、その一声を耳にしたとき、僕は一瞬背中がゾクッとしましたよ。まさか本当に、本当に息子が優勝してしまうとは……!

 

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 僕が以前ポケモンカードの公式大会に出場したときのことは上の記事にも書いた通りです。

 ただ、今回は「シティリーグ」ではなく「ジムバトル」。どちらもポケカのオフィシャルから認定を受けたカードショップでのちゃんとした大会ではあるものの、規模はジムバトルの方が小さめで参加者は10名ほど。ただ息子以外は全員大人。作ったばかりのデッキや新しいカードを試す目的で参加されている方も割と多かった印象ですが、対戦そのものはシティリーグと変わらない真剣勝負です。

 息子は僕と一緒に親子で参加。大人相手に小学生顔負けのプレイングを見せ、見事4勝0敗で駆け抜けました。

 ちなみに僕は2勝2敗と可もなく不可もなくといった成績。いつもなら「全敗しなくて良かったあ」と、ほっと胸を撫で下ろすところですが、今回はなんだか、も、もの凄く悔しいぞ……!おかげでポケカでは息子に偉そうに出来なくなっちゃいましたよ、まったくもう!(笑)。

 

 

 

 

、そして……

 今回のジムバトルに息子が参加することになったのは、実は同日の昼間に参加した子供限定のジュニアリーグという大会が伏線になっておりましてね。

 その日の息子にとっては、実はこっちが本番だったんです。ガチの大人とやってもさすがにポンポンとは勝てないだろうから、同じくらいの歳の子と対戦してちょっとでも自信をつけてこい、とね。そしたら、そこではまさかの全敗を食らってしまって。

 自信をつけるどころか、もう悔しさで頭の中がいっぱい。全ての対戦が終わった後の息子の目、涙がこう、溢れんばかりにうるうると……。これはなるべく早めにリベンジの機会を与えてやらにゃいかんと思いました。

 

 夕方からのジムバトル、当初は僕だけが参加する予定だったのですが、思い切って息子にも「一緒に出てみるか!」と持ちかけて。「大人相手に1勝でもできればいいか」最初は本当にそうやって2人で言い合っていました。

 定刻を過ぎ、大会スタート。初めて顔を合わせる相手とカードゲームで対戦するというのは、やはり何度やっても緊張するものです。僕も最初、息子のことはそっちのけで頭をフル回転させながら自分のカードとにらめっこを続けていました。

 そしたら、ちょっと離れたテーブルから「この子、強いんちゃう?」的なざわつきが耳に入ってきましてね。息子が、結構ガチめなカードさばきのお兄ちゃん相手に勝利を収めていたのです。「取りあえず1勝でもできれば」そんな低い目標を掲げていたのが恥ずかしくなるほどの、彼の「ポケカ快進撃」がここから始まりました。

学2年生の快進撃

 2回戦。仕事帰りらしきスーツのお兄さんと激闘を繰り広げた末、勝利。たまたま席が隣だったのでこの一戦は僕もじっくり見ることができたのですが、「天敵のミルタンク相手にもそうやったら勝てるのか〜」などと彼の落ち着いたプレイングに感心しつつ。1回戦に勝ってちょっと調子に乗っていた息子にも優しく接してくれたお兄さん、ありがとうございました。

 3回戦。大会唯一の小学生が2勝していると聞いて「俺、手加減せえへんでえ」とニヒルな笑みを浮かべるお兄さんとの対戦。この方とはその後僕も対戦させてもらったのですが、普通にとても強い方でした。息子よ、ほんまによう勝ったなお前。

 4回戦。いよいよ全勝プレイヤー同士の決勝戦です。参加者の視線を一身に浴びつつ、全国大会でも猛威を振るうミュウVMAXデッキに息子のキュレムVMAXが牙を剥く!ちょっと運というか、カードの引きも良かったみたいで、あっさりと全勝優勝を決めました。

 そこで最初の彼のセリフ。

 

「パパ!俺、勝ったで!」

 

 え、マジで。そんな、さっきまで泣いてた君がジムバで優勝とか嘘やろ?

 息子の報告時、僕は別の方と対戦中だったんですが、「おめでとう!」と息子の頭はガシガシ撫でてやりたいし、でも僕は僕で目の前の対戦にめっちゃ負けそうで「どうしよ……」となっていたし(結局負けた)で、一人で変な情緒になってました。いやぁ、ポケカって楽しいですねえ。息子よ、昼間のリベンジをきっちりと果たしたな。

 

 

 

 

めての「優勝」

 こちらが優勝商品のプロモカードパックと最新弾「パラダイムトリガー」3パック。プロモパック左上の「非売品」の文字が眩しい。

 ちなみに全対戦が終わった後に「プロモカードパック争奪じゃんけん大会」なるおまけイベントも行われたのですが、なんと息子はそれも見事に優勝。まさに向かうところ敵無しの無双状態でした。今日はもう、「あんたの日」で決まりだ。

 そして大会に優勝した帰り道なんてのは、足取りも普段に比べると軽いものです。人生で恐らく初めての「優勝」に興奮気味の息子、ほとんどスキップで家まで辿り着いたんじゃなかろうかという浮かれっぷりでした。

 まあ、そりゃそうか。優勝だもんな、嬉しいよなあ。僕も、自分が優勝するよりもずっと、ずーっと嬉しかったですもんね。昔、ミニ四駆の大会で僕が獲ったトロフィーを嬉しそうに眺めていた親父の気持ちがやっと分かりましたよ。

 

 あと、これは完全に余談なのですが、僕、まさか優勝なんかするわけないと思って「ジムバトルで優勝したらなんでも買ったるで」とかテキトーなことを息子に言った記憶があったりなかったり。浮かれたまんまで忘れてくれていると良いのですが……。バトルを離れても、ポケカには常にドキドキハラハラさせられるのが僕の宿命のようです。

 ま、それはそうと息子よ、改めて優勝おめでとう!キングになっても、パパとのポケカは続けてくれよな。