僕が僕であること(仮)

ジードとルーブが大好きな4歳の息子とのウルトラ備忘録です。

~あの頃の、輝けるものたちへ~『増補改訂版 地球はウルトラマンの星』を読んで

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 切通理作氏の著書『地球はウルトラマンの星』の増補改訂版が出版されました。

 以前のエントリーでも何度か書いているのですが、僕の青春時代のバイブルと言っても過言ではない『地球はウルトラマンの星』。90年代後半に登場した平成ウルトラマン3作品(『ティガ』『ダイナ』『ガイア』)に関する書籍で、初版は既に20年近く前というだけあって、僕の手元にある本は本棚から取り出すのが億劫になってしまうほどボロボロになっていました。それだけ何度も読み返した証ですね。

 今回の増補改訂版。新規インタビューももちろん楽しみだったのですが、僕にとっては「あの本をまた何度も(本の劣化を気にせずに)読み返せる」喜びが一番大きかったかもしれません。

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 この書籍に関する僕の思い出云々は、上のエントリーでまとめています。

 僕が特撮の世界へ本格的に飛び込むことになったきっかけの一つが、『ティガ』から始まった平成ウルトラ3部作。その製作に携わった当時のスタッフやキャストの生の声と、ウルトラマンを通して語られるものから浮かび上がるあの時代の空気感。作品を見ていない方も読み応えがあると思います。

 今回は、増補改訂版で新たに加わった新規インタビューと改めて読み返した中から、30歳になった今の自分に刺さった部分など感じたことをまとめてみようと思います。

 

自分が少しでも関われた喜び

 本が家に届いて、真っ先にチェックしたのは巻末のアンケート。

 昨年、増補改訂版の出版に合わせて行われたアンケートに僕も結構な熱量を持って答えさせていただきました。旧版のアンケートも、もうソラで言えちゃうかもってくらい何度も読み返していたので、僕も今度の増補改訂版には何としても載りたいと(笑)。

 もちろん、ただ「載りたい」だけでアンケートに答えるというのは失礼なので、好きなエピソードに関してはちゃんと見返した上で印象的だった箇所をピックアップしたつもりです。

 結果、いくつかのコメントが採用されていました。いざ自分のコメントが載っている紙面を目の当たりにすると、ちょっと照れるというか、もうちょっとマシなこと書けたかもとか好き勝手考えてしまうのですが。でも感激でした。Twitterでも、同じくコメントが掲載されているフォロワーの方と連帯感を共有できたり、貴重な経験をさせていただいたと思います。

あの頃の、輝けるものたちへ

 巻末のアンケートのタイトルが、旧版では「ハマッた大人たち」だったのが「見ていた子どもから大人たち」へ変わっていたり、ティガ編のあとがきで切通氏も直接言及されている通り、増補改訂版は「世代間の引継ぎ」という目的意識のもと、本放送当時に子どもだった今の大学生・社会人への視点がクローズアップされているのが嬉しいですね。

 僕はリアルタイム世代よりちょっと上の世代になるのですが、平成ウルトラマンの夜明けをまさしくリアタイで体験した世代の声にはずっと前から興味がありました。

 『ティガ』のあの最終回、世界中の子どもたちがウルトラマンとなって戦う結末をどう感じたか。アスカ・シンのポジティブシンキングをどう捉えていたか。ガイアとアグルの対決、その先にあった共闘から見えたものは―。我々オタクは、君たちに聞きたいことがいっぱいあるのだよ、と(笑)。

 今やファンの層も三世代化しているウルトラシリーズですが、一つの書籍によって世代と世代がここまで直接的につながる体験ができるのは、今のところこの平成3部作だけなんじゃないかという気がします。そういう意味で『ティガ』『ダイナ』『ガイア』の3作品はとても幸福なシリーズだと思いますね。

 ダイナ&ガイア編に掲載された脚本家・川上英幸氏の新規インタビューの最後には、川上氏から当時の子どもたちへのメッセージも見ることができます。

今を大事にしてほしいと思います。今さえ大事にしていれば、未来はきっといいものになるだろうし、嫌なことがあって、後ろを振り返っても何にもならないですから。若い人に一番言いたいのはそれですね。

未来が待ち遠しい

 『増補改訂版 地球はウルトラマンの星』は、ウルトラマンの新作が現在進行形で放送されている今だからこそ手に取るべき書籍だという印象を強く受けました。

 収録されている新規インタビューには現在のウルトラマンへの言及もあり、それが必ずしもポジティブな意見ばかりではないという部分も含めて、ウルトラに携わった人たちの言葉の一つひとつがウルトラの過去と未来をつなげる重要な役割を果たしていると感じられました。

 今の僕がウルトラを語ろうとすると、立場上どうしても息子のことを避けては通れません。まさにリアタイで『ジード』や『ルーブ』に熱中している息子。僕は毎週、彼の素直な感想を聞くのが楽しみで仕方がない。こんなに貴重な「生の声」って無いんですよ。そして息子を含め、今のウルトラマンに熱中している子どもたちが、20年後には何を語ってくれるんだろうと想像するだけで僕は未来が待ち遠しい。生きていく理由には十分過ぎるくらいです。

 『ティガ』『ダイナ』『ガイア』の底知れぬ魅力と作り手たちの熱い思いは、『地球はウルトラマンの星』を通じて今後も語り継がれていくことと思います。同じように、今の子どもたちが憧れる新しいウルトラマンたちも、20年後にこんな語り継がれ方がされていたらどんなに幸せなことだろう。

 常に、時代という見えない敵を背負って生きているウルトラマン。彼らの照らす未来は、決していいことばかりではないかもしれないけれど、きっと明るく輝いている。

 この歳になってもそんなことを信じさせてくれる、青春時代のバイブルの復活に改めて感謝したいと思います。

 

増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ティガ編

増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ティガ編

 
増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ダイナ&ガイア編

増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ダイナ&ガイア編