僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

給食は人をつくる / 「カレーライス」の本来あるべき姿の話

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 僕が好きだった給食メニューは、カレーライス」です。はい、めちゃくちゃベタです。

 

 ただ、これが普通のカレーライスではなくてですね……。

 普通カレーライスと言って想像するのは、大きなお皿にカレールーとライスが半々に盛られた、いわゆる「あの」カレーライスだと思います。僕も、小学2年生の頃に転校するまではそうでした。

 確かあれは、転校してから初めての給食。

 まだ新しい友達も全然いなかった頃。独り寂しく食べていても、そこに最低限の自分の居場所が確保されており、かつ暇を持て余すこともない給食の時間は、子供心にとても落ち着いて過ごせたことを思い出します。

 「転校してすぐの自分にとって唯一の楽しみである給食が好物のカレーライスだなんて、俺はなんてラッキーなんだ」 意気揚々と給食のカレーライスを取りに向かうと、しかしそこには僕が想像していたのとは全く違う光景が広がっていて……

 

 

 

 

「カレーライス」ならぬ「カレー丼」

 よく見ると、みんなカレーライス用の大きなお皿ではなく、いつも使っているお茶碗にライスを盛っている。

 そしてその上からカレールーをドバーッとかけて出来上がり。……って、それは「カレーライス」じゃなくて「カレー丼」では?

 なんとその学校にはカレーライス用のお皿が存在せず、カレーライスはもちろん、ハヤシライスもビーフシチューも全てお茶碗の上からライスに盛る丼スタイルがスタンダードだったのです。いや、カレーとハヤシはまだいいよ。シチューをライスにかけるんじゃねぇよ!(心の叫び)

 小学2年生にして、同じ給食のメニューでも学校によってここまで差があるのかと驚かされました。

 前の小学校ではカレーの時はルーとご飯の間に仕切りのついたカレーライス専用の皿がちゃーんと出てきていましたし、そもそもカレールーとライスは別々に盛って、スプーンの中で一緒にして食べるのが当たり前というか、もはや公然のマナーのようにすら思っていたので余計にショックでした。

レーとライスをくちゃくちゃにしないで!

 で、ここからが悩ましいポイント。

 給食のカレーって、やっぱり家庭のものに比べると大量の食材を大きな鍋で時間をかけて煮込んでいるので、ここでしか味わえない独特の美味しさがあるんですよね。

 実際、転校した小学校のカレーは、盛り方はともかく味は本当に美味しくて、卒業するまでに何度もおかわりしました。そしておかわりをする度に、「これをちゃんとルーとライスを別々に盛って食べることができたらどんなに幸せだろう…」そんな妄想を膨らませていたんです。

 でも、給食の時間に突然手を挙げて、「先生すみません、僕はライスの上からカレールーをかけるのは凄く嫌なので、僕だけ別々のお皿で食べさせてもらえないでしょうか」とは結局最後まで言えなかったですね。僕が先生でも、そんな厚かましい変な生徒は相手にしないと思います。

 小学校を卒業した後も、とにかく「カレーとライスは別々に!」を追い求めてきたこともあって、僕はカレーライスに関しては、ルーとライスとがくちゃくちゃに混ざった状態でお出しされるのが許せない特異体質になってしまいました。

 家でカレーをするときも、嫁さんには「ルーとライスは別々に盛ってね♡」といちいちお願いし、眼光鋭く放たれる「なら自分で盛り付けろや 光線」と共に、大きめのため息を毎度つかれています。

 

 

 

 

 カレーライスの盛り方に並々ならぬこだわりを持つ父を前にして、まさに今小学2年生の息子は僕の食べ方を見て「変なの〜」とあざ笑いながらカレールーとライスを自分からくちゃくちゃにして、ドライカレーみたいにして食べています。

 今どきの小学生の給食の献立を見ると、僕らの頃には無かったおしゃれなメニュー…ビーフストロガノフとか名前も知らないような民族料理とかも出ているみたいで、率直に羨ましいなあと思いますね。おまけに残しても先生に怒られたりはしないみたい。僕は玉子焼きと納豆がどうしても食べられなくて、掃除の時間になっても教室の端っこでみんなに笑われながら時間が経つのをただひたすら待っていましたよ。凄く嫌な思い出です。

 ちなみに息子の小学校では、やっぱりカレーライスの日は専用の大きなお皿で、ルーとライスは別々に盛るんですって。

 僕のような特異体質を生まないためにも、カレーライスの本来あるべき姿を、学校給食には追求していって欲しいものです。

 

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