僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

VS「我が家の海原雄山」 / キッチンで交差する料理への思いを語る。

今週のお題「サボりたいこと」

 

 「マイブーム」という言葉、もう死語でしょうか?

 

 僕の最近のマイブームはズバリ「料理」です。

 

 当方、高校生になるまでレトルトカレーの温め方も知らなかったほど(パウチのまま加熱して発火させた経験あり)、キッチンとは無縁の人生を歩んできました。しかし、ここ1ヶ月の間に、鶏の唐揚げ、玉子チャーハン、ジャーマンポテト、サバのてり焼き……と、料理のレパートリーが爆発的に増えています。

 理由は極々単純で。とにかく「自分の好きなものを好きな味で食べたい」と思ったから。

 嫁さんが出してくれる料理に不満があるとかではもちろんありませんよ(ここめちゃ大事)。

 いかに夫婦と言えども、食の好みが100%一致することってなかなか無いんですよね。ただ「こういうのが食べたいなあ」と旦那の僕が思ったとして、仕事をしながらご飯を用意してくれている嫁さんにああしてくれこうしてくれとは口が裂けても言えないわけです。

 「食べたいもんがあるなら自分で作れ!」と、自分で自分に活を入れるところから僕の料理の道は開きました。

 はてなブログ今週のお題は「サボりたいこと」。この1ヶ月の間に、料理についても色々と感じることがあって。

 慣れてくればくるほど、手間のかかる工程を「サボりたく」なる。でもその「手間」こそが料理を抜群に美味しくする秘訣だったりする…というこの悩ましさ。「なるべく手間をかけたくない」VS「美味しく食べたい」の仁義なきバトル。決着つきませんぜこんなの……というのが今日のお話。

 

 

 

 

りあえず見て、真似をする

youtube.com

youtube.com

 料理の参考にしているのは専らYouTube。特に上記のチャンネルには大変お世話になっています。

 世間には「料理本」というものが溢れていて、僕も独身時代に手に取ったことが何度かあるのですが、やはりこと料理に関しては本よりも動画のほうが圧倒的に解像度が高く親切です。

 一つひとつの工程を進めていく上での注意点、調味料の微妙なさじ加減、やるべきこととやらなくてもいいことの区別等々、実際に調理を進めている人の動きを「とりあえず見て真似すればいい」という気楽なマインドでキッチンに立てることは、初心者の僕にとってはかなり心強い。

 本になると結構、小難しいことをさらっと書いてあったりするんでね。「ここに『半月切り』って書いてあるけどどうやんの?」とか、最初は本当にそんなレベルでしたから。

 上手に作れると、こうしてTwitterに写真つきでつぶやきたくなってしまうのが現代人の性というもの。ジンジャーエールといただいた「しょうがマシマシとりから」はマジで至福でしたね……。

「サボりたい」VS「手間をかけたい」

 当初は動画で言われるままに食材を揃え調味料も分量をきちっと量って作っていたのですが、ここ最近はちょっとテキトーになってきています。

 と、言うのも、同じものを何度か作っていくと、「この工程はなくても十分美味しく作れるな」とか、「買い忘れた調味料はこれで代用しても大丈夫だろう」と、その料理を最低限成立させる方法が少しずつ分かってくる。手の抜き方…はてなのお題に沿った表現を使うと、「サボりかた」を体が覚えていきます。

 僕もキッチンに立つようになってからというもの、これまでの自分の想像力がいかに貧困だったかを深く反省していまして、仕事から帰ってきて家族全員の分のご飯を用意するなんてのは相当な労力が要ることなんですね。極端に言えば、米を炊いて冷凍食品をチンして皿に盛るだけでもしんどい時がある。正直、料理に「ひと手間」かけられるのは、心と体に余裕があるときだけです。

 すると、諸々を「サボった」料理には、やはり嫁さんも息子も鈍い反応を見せることが時々あって。「別にマズくはないけど、この間の美味しかったやつよりちょっと…」みたいな。もちろん嫁さんはその辺りの事情は全部理解してくれるんですけどね、問題は息子(小2)です。彼は食べるときだけ我が家の海原雄山。ちょっとでも美味しくないと感じたら全く手をつけなくなる。

 そこで僕も、少し我に返ります。そして頭の中にもうひとりの僕(@武藤遊戯)が現れてこう言うんです。

「そもそもお前の料理へのモチベーションは、『好きなものを好きな味で』なんだろう?それに、てめぇの作った料理をおチビが『うんまっ!!』とパクパク口に運ぶあの姿、やっぱり見てぇよな!」

ってなもんで(笑)。

 

 料理を作ることに慣れてきて、「サボる」という選択肢が生まれたからこそ巻き起こる「もうひとりの僕」との戦い。我が家の陽気な海原雄山に認めてもらえるよう、手間暇かけた料理を(出来る範囲で)作ってやろうじゃないの。