僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

ウッディー・ウッドペッカーは誰のために

 

 息子が4歳になりました。

 

 僕が同じくらいの頃は、誕生日のたびに周りの大人の人たちから「おめでとう、何歳になったの?」と声をかけられるのが照れくさくて嫌だったなあ。

 でも不思議なもので、自分が大人になると子どもに同じことをしてしまいますね。これはある種の条件反射なのでしょうか。

 

 4歳の誕生日の思い出にと、家族で大阪にあるテーマパーク・ユニバーサルスタジオジャパンへ行ってきました。

www.usj.co.jp

 USJでは、誕生日当日に来園したゲストへスタッフの方たちが「おめでとう!」の声をかけてくれるサービスがありまして。チケット購入の際に身分証を確認し、専用のステッカーを服に貼ってスタッフの方たちに誕生日であることをお知らせするしくみ。

 これ、実際に息子とUSJを歩いてみて感心させられました。

 本当に、通りかかった全てのスタッフの方たちが「あ、ハッピーバースデー♪まだまだ楽しんでねー!」と満面の笑みで声をかけてくれる。徹底ぷりが凄いのです。

 ちょっと離れたところにいたスタッフさんがこっちまでわざわざ駆け寄ってきてくれたりもしました。ここまで徹底されていると、こっちも照れてる場合じゃなくなるというか……。独特のノリに巻き込まれざるを得なくなる感じが、上手いなぁと思いました。

 息子も最初は驚いてましたけど、慣れてきた後半は声をかけられる度にニコニコ。行って良かった。

 

 

 

 

ッディー・ウッドペッカーがプッシュされていた頃

 テーマパークにつきものなのがキャラクターの着ぐるみ。ディズニーランドと言えばミッキーマウス。USJと言えば……さて、ここからが問題。

 USJを2001年の開場時から知っている僕にとって、USJのメインキャラクターと言えば「ウッディー・ウッドペッカー」です。

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  世代によっては、ウッディー・ウッドペッカーそのものを知らないという方がいる可能性……ひょっとしてあったりしますか?

 USJが出来て本当に初期の初期は、結構露出度の高いキャラクターだったように記憶しています。「大阪のミッキーマウスになっていく存在」としてプッシュされていた頃が確かにありましたから。

 しかし、今は子供たちに絶大な人気を誇るスヌーピーやミニオンに取って代わられ、ほとんど見かけなくなってしまいました。

会いと別れ

 我が息子も、実際にUSJへ来るまでウッディー・ウッドペッカーの存在そのものを知りませんでした。

 しかし、やはりテーマパークの着ぐるみには子どもたちの心を引き寄せる不思議な力があるようです。

 入場してすぐのところで見つけたウッディ・ウッドペッカーへ猛ダッシュする息子。「周りの人たちと同じように、僕もポーズを撮って2ショット写真を撮りたい!」そんな心の叫びが聞こえてくるようでした。

 しかし、ちょうどグリーティングの時間が終わる頃だったらしく、ウッドペッカーは裏のほうへ消えていってしまいました。息子は一緒に写真を撮ってもらうことが出来なかったのです。

 初っ端から泣き叫ぶ息子。「また会えるから!」と、僕と嫁さんがいくらなだめても息子の機嫌は良くなりません。

 その後、慌てて駆け込んだお土産屋さんでウッドペッカーの人形を買ってあげて何とか大人しくはなりましたが……。あんたがそこまであのキツツキのことを好きになっていたとは。僕たち夫婦は目を見合わせ驚くばかり。

 

 

 

 

して抱擁!

 先述した、誕生日にスタッフの皆さんが声をかけてくれるサービスはもちろん徹底されていたのですが、それ以上に、「4歳の男の子がウッディ・ウッドペッカーの人形を握りしめていること」に驚くスタッフの方たちが多かったのは、なんだか露骨で可笑しかったです。

 あるスタッフの方にちょっと聞いてみたところ、とにかくスヌーピーやミニオンに比べると人気が全然ないんですって、ウッディ・ウッドペッカー。

 今はもうグッズを持って歩いている人なんていないと言ってました。え、そこまで?(笑)

 だから誕生日とダブルで息子はあらゆるスタッフさんたちに声をかけられまくり、ちょっと忙しそうにしていました。それがまた可笑しくて。

 

 さて、たっぷり遊んでそろそろ帰ろうかという頃。出口のほうに何やら見覚えのあるシルエットが……。

 「はっ!」とした表情の息子がタタタッと走り出す。その先にいたのは、入場時に一緒に写真を撮ることができなかったウッディ・ウッドペッカー!

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 自分の持っていた人形を全力でアピールする息子に、ウッドペッカーはすぐに気づいてくれました。

 それどころか、ウッドペッカーのほうから息子に駆け寄るくらいの勢いで。

 「僕のお人形を持ってる子なんて今日初めてだよー」と彼が思っていたかどうかは分かりませんが、少なくとも珍しがっていたことは、リアクションを見て僕にも伝わってきました。息子(=貴重な自分のファン)を抱きしめるウッドペッカー。何故だか分からないけど、ちょっと感動的な1枚に。

 ここで敢えて書いておきますが、ほんと可哀想になるくらい、ウッドペッカーの周りに人だかり的なものが全然無かったんですよね。

 いくら人気ないからって、一応まだメインキャラクターなんだから出口で最後に写真の1枚くらい撮ってあげようよみんな(笑)。