僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

息子が「ブンドド遊び」を隠れてするようになった話

 

 ある日の夜、息子が寝ているはずの部屋から「カッカッ」と音が聞こえてきましてね。

 

 まだ寝とらんのかと思ってこっそり覗いてみると、彼はウルトラマンと怪獣のソフビをぶつけ合って劇中のバトルシーンを再現する、いわゆる「ブンドド遊び」に興じていました。

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 ちょっと前まで息子のブンドド遊びと言えば、リビングに何体もソフビを広げて僕や嫁さんの前で「ドーン!」とか「ドゴォーン!」とか言いながらド派手に繰り広げるのが定番だったんですけどね。それが最近はこそこそ隠れてやるようになっちゃって。

 彼の「ウルトラ “ソフビ” ギャラクシーファイト」を見届けるのが毎日の楽しみの一つだったウルトラマンオタクの僕としては少し寂しい気持ちもありつつ……。まあ小学2年生にもなったらそんなもんか、と自分を納得させています。

 この間は布団の上でブンドドしながらそのまま寝ちゃった息子を思わず写真に撮ってしまいました。「ほほ〜、今日はデッカーとギマイラを戦わせていたんだな」などと、彼の遊ぶ姿を想像しながらブンドドの検証をするのは結構楽しい。

 

 

 

 

密のブンドド

 ソフビも含めて彼のおもちゃ類は和室にまとめて置いてあるんです。

 僕が何の気なしにふすまをパッと開けたら、ちょうどソフビでブンドドしていた息子が僕の顔を見て明らかに「見つかった!」って顔をするんですよ。僕からしたらね、そこまで驚かんでもと思うんですけれども。

 いや、なんだったら毎週土曜の朝に『デッカー』を一緒に見ているとき、彼は堂々とソフビを両手に持って見ていますからね。それは平気なのに、なんで普段のブンドドを見られるのは恥ずかしいのか。子供なりになにか複雑な感情があったりするのでしょうか。基準がよくわからんですね。

 

 僕が子供の頃はどうだったろうと思い返してみると、怪獣ソフビでブンドド遊びは、小学2年生ではもうやってなかったかなあ。怪獣のソフビを欲しがること自体に、既になんとなく恥ずかしさを覚えていたかもしれないです。

 ちょうどその時期にやっていた『ウルトラマンゼアス』という映画に登場したコッテンポッペという怪獣が妙にかっこ良くて、父にソフビを買ってほしいと頼むのにちょっとだけ勇気を振り絞った記憶がありますね。あれが親に買ってもらった最後のソフビでした。

 やっぱり、その最後に買ってもらったコッテンポッペのソフビは無茶な遊び方もしてないから今も割と綺麗な状態で残っています。グドンとかムカデンダーとか、それこそ僕もブンドドしまくっていた頃のソフビは色は剥げてるわ角が取れてるわでボロッボロになってましたけど。

 

 

 

 

「カッカッ」と例の音が……

 最近は息子がブンドド遊びを見せてくれないもんだから、彼がいないときに、こっそりおもちゃ箱を覗いてしまうんですよね。「どのソフビがボロボロになってきてるだろう?」って。

 やっぱり、今放送しているデッカーのソフビは頭の先の銀色がもう剥げてきている。怪獣は……まんべんなく遊んでいるからか傷つき方にそこまで差はない。それでも、おもちゃ箱にどんな片付けられ方をしているかで使用頻度が見えてくる。ふむふむなるほど、レギュラーメンバーはこいつらで、サブはこの子たちね、みたいな。貴重な休みに何してんだって自分でも思うんですけども。確認せずにはいられないんですよねえ。

 

 嫁さんとリビングで喋ってたら息子がいつの間にいなくなっていて、和室から「カッカッ」と例の音が聞こえてくる。絶対邪魔しないように、2人で声を潜めつつ部屋を指さして「ブンドドしてるわ……!」って(笑)。

 なんかこう、「恥ずかしがることないよ!」って無理やり引っ張り出しちゃうより、そういう彼の変化や成長は極力自然な形で見守っていきたいなあと、夫婦で思っているところです。

 

 それはそうと、寝る時間になっても布団でこっそりブンドド遊びに興じていた息子はもちろんその場で叱りましたよ。あんまり微笑ましい光景だったので当然のようにスルーしそうになりましたが!