僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな7歳の息子とのウルトラ備忘録です。

~「夜ふかしタイム」をかけ、いざ勝負!~ 我が家の“ポケモンカード・仁義なき戦い”

 

「この対戦で負けたほうが先に寝ることな!」

 

 ある日の、午後8時を過ぎた頃。

 夜9時までの就寝を嫁さんに厳命されている息子が、突然僕を指差し条件付きの「ポケカガチ対決」を挑んできました。

 その日の嫁さん、仕事の都合で帰宅予定時間は夜の10時。

 あらかじめLINEで「9時には寝かしといてな!」と僕も特命を受けておったのですが……。息子の宣戦布告に多少たじろぎつつも、「俺が本気を出せばポケカで息子に負けるはずがない」という思いと、これはむしろ合法的に息子を布団へ向かわせる絶好のチャンスじゃないかと、その仁義なき戦いを堂々受け入れることにしたわけです。

 息子は最近登場した「オリジンパルキアVSTAR」を中心にした水タイプのデッキ。僕は一年以上に渡ってコツコツとカスタムし続けている「ルカリオVSTAR」の闘デッキ。

 夜ふかしタイムをかけて、いざ、勝負!

 

 

 

 

「夜ふかしの権利」をかけた一戦


www.youtube.com

※ポケカのルールについてはこちらの動画が分かりやすいです。

 

・序盤 / 互いに準備は万端

 ジャンケンポンの結果、息子が先攻、僕後攻。

 1ターン目。両者ともにベンチに並べたいポケモンを複数並べられる理想的な手札。2ターン目には息子がオリジンパルキアVSTAR、僕がルカリオVSTARと互いにデッキの中心ポケモンをバトル場にセットすることに成功し、ポケモンバトルの準備は万端。スピード感のある序盤戦。

・中盤 / ルカリオのゲームプラン

 サイドレースを先行したのは後攻の僕。

 相手のバトルポケモンがポケモンVならダメージが倍になる強力なワザ「ファイティングナックル」を持つルカリオVSTARと、最強サポート「ボスの指令」で、まだ進化していない相手のオリジンパルキアVをバトル場に引きずり出しきぜつさせサイドを2枚獲得。

 きぜつさせるとサイドを2枚取れるポケモンVを早めに3体片付けて逃げ切りを狙う、ルカリオVSTARデッキのゲームプラン通りの展開です。

・終盤 / 息子、運命のラストターン

 息子のオリジンパルキアVSTAR、対戦中1回しか使えないVSTARパワーの特性「スターポータル」を発動。

 基本的に1ターンに1枚しか付けられないエネルギーカードをトラッシュから一気に3枚加速し、バトル場のはくばバドレックスVMAXのワザ「ダイランス」で僕のルカリオVSTARがきぜつ。

 ここで後続のポケモンを育てきれていなかった僕が苦し紛れにバトル場に出したのがブラッキーVMAX。ワザを打つのに必要な基本悪エネルギーが引けず、このブラッキーもあえなくきぜつ。ここで息子の残りサイドが1枚となり、サイドレースで並ばれる。

 絶体絶命のピンチながら、次のターンにHP満タンの2体目のルカリオVSTARがファイティンングナックルを打てば僕の勝利はほぼ確定。手札に必要なエネルギーカードも揃っており、「もらった…!」と内心。さて息子、運命のラストターン。

 

「ふっふっふ……引いてしまったぞこのカードを!!」

 

 息子、山札から引いた運命の1枚を闇遊戯のノリでバンとテーブルに叩きつける。そのカードの名は「こだわりベルト」。そ、それは…ポケモンVに対してワザのダメージが+30される超強力カード……!

 既に僕の眼中には無かった相手ベンチのはくばバドレックスVMAXがこだわりベルトを巻いてバトル場に。ワザ「ダイランス」のダメージは合計280。HP270のルカリオVSTARが一発できぜつ。息子、最後のサイドカードを取り終えゲームセット。

 

 ま、負けた……(ノ∀`)

 

の奢りと息子の成長

www.bokuboku12.net

 息子とポケモンカードを始めてもう1年半以上が経ちました。

 その中で、今回のような条件付きの対戦は何度もやってきたのですが、これまではまあ大抵僕が勝っていましたし、負けるにしてもちょっとハンデをあげたりとか、そういう限られたケースがほとんどで。僕もなかなかどうして、上手に手を抜く方法が身につかない。単に大人気ないだけですね、はい。

 最初にも書いた通り、本気を出せば絶対に負けないだろうという、僕のある種の「奢り」がまさかの敗戦という結果を招いてしまいました。

 そして、息子も最初の頃に比べると確実に一手先、二手先を読みながらゲームを進められるようになっている。特に今回は息子とのポケカ自体が久しぶりだったので、その成長ぶりには凄みすら感じてしまいました。手札を見ながら、自分でなんとか最適解を導き出そうとする。ダメージ計算も一人でパッパと進めていましたからね。偉い。

者の責務

 で、仁義なき戦いに勝利した息子は、見事「合法的に夜ふかしをする権利」を獲得。

 勝ち誇った顔でニンテンドースイッチとタブレットを用意し、マインクラフトをプレイしながらヒカキンのYouTubeに大爆笑。こ、これが勝者の世界…!

 一方敗北を喫した僕は早々に就寝の準備です。テレビを消し、カードを片付け歯を磨く。敗者は敗者らしく、粛々と進めていきます。

 するとその時、「ピンポーン」と家のインターホンが鳴る。午後9時半頃、嫁さんちょっと早めの帰宅です。

 ヘトヘトの嫁さんも、ドアを開けて「ただいまー」の瞬間は無事家に帰れた安堵感からかほんの少し笑顔がこぼれる。しかし次の瞬間、本当なら寝ているはずの息子がゲームとYouTubeに興ずる姿を見て笑顔がスッと真顔に戻る。「あんた何時まで起きてんのっ!!」

 事情を知らなかった嫁さんと、「パパにポケカで勝ったから」と胸を張る息子の、こちらも仁義なき戦い。嫁さんは僕の方を見て「なに余計なことしてくれてんねん」という鬼の顔を見せた後、息子に長めのお説教タイム。「パパに何を言われようと9時には寝なさいって言ってるでしょ」という内容でした。威厳の無いパパですまん息子よ……。

 

 嫁さんが息子を叱るのは当然ながら、僕も調子に乗って息子の挑発に乗ってしまったことを今更反省するなど。「例え相手が小学生でも、負けることはある。これがポケカの奥深さだよなあ」と悦に浸っていたら、今度は嫁さんの標的が息子から僕に変わってました。まあ怒られた怒られた。

 理不尽な説教をくらい半泣きで寝室へ向かう息子に、「ごめんなあ」と頭を下げながら着いていく僕。こうして、我が家の“ポケモンカード・仁義なき戦い”は幕を降ろしました。

 息子には今度、何か美味しいお菓子でも買ってあげようと思います。せっかく本気の勝負で勝てたのに、最後に泣きながら寝た記憶だけ残っても可哀想ですしね。勝者にきちんと「勝利の味」を噛みしめてもらうこともまた、敗れた人間の責務なのです。