いやー、阪神がやってくれましたよ。
1つでも負けたら4位以下が確定するシーズン最後の6試合を全て勝利し、奇跡のCS進出です。
僕、今年はナゴヤドームへ一度行ったっきりで、正直野球熱はそれほどでもなかったんです。甲子園に行かなかったシーズンなんて何年ぶりだろうという感じ。だから最後の最後にこんなに熱い展開が待っているとは思いもしませんでした。ずっと信じて応援してた人、嬉しいだろうなあ。
プロ野球をご存知ない方のために説明しておくと、CSとは「クライマックスシリーズ(CLIMAX SERIES)」の略。レギュラーシーズンで3位までに入れば、プロ野球日本一を決める日本シリーズへの出場権が得られるかもしれないポストシーズン制度のことを指します。
阪神も5年前にシーズン2位からこのCSを勝ち抜いて日本シリーズまで進出した経験があるのですが、シーズン中の3位までに入れるかどうかの戦いにきちんと勝てたのはこれが初めてですね。今まではCSに進出したとしても優勝争いに敗れた結果の2位3位でしたから。
CSの開幕は10月5日、横浜スタジアム。それまでの間、阪神の試合を楽しみに待っていられるのがもう嬉しくて嬉しくて。
1日でも長く、野球を
CSに進出することの何が嬉しいって、「まだ野球が終わらない」ということなんです。
3月から始まって半年も見続けてきた野球が終わっちゃうの、ほんと寂しいもんですよ。僕はそんな全試合を隈無くチェックしているようなファンじゃないけど、試合の結果はアプリなりスポーツニュースなりで必ず確認するし、どこが勝った負けたとか、誰が打った抑えたみたいな話が自然と口から出てくるようにはなっています。阪神の状況は常に把握出来ている状態。終わっちゃうと、その日常のピースが一つ失われてしまうんですね。
特に今年の阪神に関しては、生え抜きのスターだった鳥谷敬選手の退団が決まってしまいました。ファンからしてみれば、その雄姿を出来るだけ長く…という気持ちが日に日に増していて。それだけに今回のCS進出は喜びも一段と大きくかったわけです。
今は日本中がラグビーW杯に熱狂していて、僕もルールとか全然知らないくせにこの間のアイルランド戦は手に汗握って見てしまいました。やっぱりいいもんですね、スポーツ観戦に熱中できるというのは。
勝ったら自然と笑顔になれる
僕の場合、スポーツ観戦に熱中できるかどうかが、メンタルの安定度合いを測る物差しになっている感じもあって。
やっぱり、好きなチームの負けが込むとやさぐれてしまうものです。試合を見ていてもネガティブな部分ばかりに目がいって楽しくなくなるんですよね。阪神の選手がバントのひとつも失敗しようものなら、無意識のうちに「チッ」と舌打ちが出てしまったり。そんな自分が嫌になって、今年は野球から少し離れてしまっていたのかもしれません。嫁さんや息子にも変な気を遣わせてしまいますしね。
9月になって優勝の芽がほぼ無くなってから、阪神戦はテレビじゃなくてスマホの小さい画面で、部屋の隅っこでちーちゃくなって見てました。「CSとか行かなくてもいいけど今日勝てたらいいな~」くらいの軽いスタンスで。そしたら最終戦で勝てば3位に上がれるというところまで来て、本当に勝っちゃうんですからね。これだから阪神ファンはやめられない。
僕も単純なので、阪神が勝つとどんどん気分が良くなって、普段過ごしていても自然と笑顔が増えました。阪神てね、これまで毎年決まって勝負所の9月に負け続けていたんです。どんよりした気持ちで終わっていくシーズンばかりで。満員御礼が当たり前だった甲子園のスタンドに、ポツリポツリと目立ってくる空席。あの何とも言えない寂しい光景が秋の風物詩だったんですから。
甲子園で日本シリーズを
阪神が日本シリーズへ出場するためには、まず横浜に勝って、1勝のアドバンテージ付きの巨人にも勝つ必要があります。しかも全てビジターゲーム。なかなか高い壁ですが、今の阪神ならやってくれそうな気がしなくもないです。
日本シリーズに進出して初めて、ホームの甲子園球場へ戻ってくることが出来ます。見たいですねえ、甲子園で日本シリーズ。2019年、一度も甲子園へ行くことのなかった僕が言う資格ないですけど。やっぱり一度くらいは行くべきだったかなという後悔もあるので、甲子園で開催される日本シリーズを息子と一緒に…なんて今から妄想を膨らましています。
でも僕ね、ほんと言うと今のこの待っている状態がずーっと続くのが理想だったりもします(笑)。負けられない試合の緊張感を味わえるのは確かに楽しみなんですけど、観戦する予定とか試合の展望とか、自由にあれこれ考えられる時間が実は一番楽しいんです。旅行なんかでも、プランを練ったり荷造りをしている時が一番楽しかったりするじゃないですか。
来る日本シリーズに向けて、僕と息子のユニフォームをタンス引っ張り出してきました。戦闘態勢は今から万全です。