僕が僕であること(仮)

ジードとルーブが大好きな4歳の息子とのウルトラ備忘録です。

「ウルトラマンが『オーブ』で再び中断していたら」と想像したら悲しくなった

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 Twitterのタイムラインをダラダラと眺めていたら「ウルトラマンは『オーブ』で一旦中断するべきだった」という趣旨のツイートを見かけて、個人的には「いやいや…」と。

 僕が息子と一緒にウルトラマンにハマりだしたのは『ジード』からなので、仮に『オーブ』で終わってたら多分今こんなにウルトラライフ満喫出来てない。家にあるおもちゃやソフビの数々、イベントに参加してリクや湊兄弟に会えた思い出とかも全部無しになっちゃうなんて悲しすぎる。多分、このブログも存在してないです。

 ジオウの映画に出てきたISSAじゃないですけど、「お前たちのウルトラって醜くないか?」って全部再舗装しちゃおうなんてそりゃあんまりだ。

 まあ、ウルトラやってなくても例えばトミカとかシンカリオンとか、何か他のものに夢中になっていた線も想像は出来ます。でも少なくとも僕は、息子とウルトラマンのおかげで人生で最も充実したこの2、3年間を過ごさせてもらっている。テレビで毎週やってるからこそ視聴習慣もつくし、息子も胸張って「僕のウルトラマンだ」って思えるんじゃないかなあ。

 

ルトラマンの歩み

 ウルトラマンの歴史を振り返ったときに、『80』から『ティガ』までの16年間って、今の感覚だとよくそんなに休めたなと思うんですよ。それこそ16年ぶりの『ティガ』が万が一コケてたら、子供向けの特撮ヒーローという意味でのウルトラマンは完全に死滅していたんじゃないかと…それくらい16年という期間は長いと思います。

 2006年の『メビウス』から『ギンガ』までの期間には円谷プロの経営不振が表面化して、本当にガチのマジでウルトラマンが無くなっちゃうんじゃないかと不安に感じた人も多いのではないでしょうか。僕もそうでしたから。

 そんないわゆる「冬の時代」を体験しているからこそ、毎年新しいウルトラマンが見られる今の環境がどれほど貴重なものかを実感できます。ほんと、あの頃のことを思うと奇跡と言ってもいい。

 確かに今のウルトラマンはおもちゃの販促番組にならざるを得ない側面が見え隠れするし、様々な制約の中で常に新しいアイデアを出していかなければならない苦しさを感じることもあります。時代の波に逆らうほどのパワーがウルトラマンにははまだ無い…そんな現実を見せつけられていると言えなくもありません。

 でもこの「途切れずに続いている」事実には、一ファンとしてちゃんと意味を見出しておきたいんです。

く続いているからこその文化

 ちょうど昨日、プロ野球に関する記事を書きました。プロ野球はよほどのことがない限りファンの身近なところにあって、その街の風景への溶け込み方が魅力の一つである、と。

 僕の応援している阪神タイガースは超人気球団で、甲子園で行われる試合には毎回4万人近くの観客が押し寄せます。小さな子供からおじいちゃんおばあちゃんまでその客層は幅広く、球場にいるとたまたま隣に座った初めて会う人とも阪神という共通の話題を通じてコミュニケーションが取れたりする。

 そんな状況が成立するのは、やっぱり「長く続いているから」、そして「これからも続いていくから」なんですよね。阪神の場合、ファンは何十年と変わらない甲子園の景色を見てきていて、それぞれに思い入れのある時代や選手がいる。そういう共通の下地があるお陰で、ファンがお互いを知る上での共感の度合いが半端なく強いんですよ。50年前から応援してますみたいな人ともすぐに打ち解けられる懐の深さがあって。

 僕の願望としては、ウルトラマン界隈もいずれそんな風になったらいいな、と。

 ウルトラマンというキャラクターの変遷と特撮技術の進歩を、僕たちファンが肌で感じ取るためには作品が途切れずに続いていくことが不可欠です。それぞれの時代によって変わる作風も、例えば平成に入ってからの仮面ライダーは、作る側も見る側もその変化自体を楽しんでいるように感じられます。それはある日突然そうなったわけではなく、シリーズが長く続いたからこそ生まれた一つの文化だと思うんですよね。

術と伝統の継承

 特にウルトラマンの場合、巨大特撮のノウハウはある種の職人芸のようなところがあり、歌舞伎役者の襲名のごとくその技術が次の世代にもきちんと継承されていく必要があります。

 ただ続けるだけなら、別に他の会社がポンとウルトラマン作ったっていいわけですよ。でもそうはならない。特撮の神様と呼ばれた円谷英二の設立した円谷プロが、長い年月と共に培ってきた知恵と技術を駆使して作り上げるからこそウルトラマンはウルトラマン足り得るわけです。そんな円谷の伝統が育っていく様を、僕たちもやっぱり作品を通じて知っていきたいじゃないですか。

 『ウルトラマンタイガ』、ストーリーももちろん楽しみですけど、特撮パートの充実ぶりが本当に凄い。現在の製作体制になった『ギンガ』の頃からミニチュアワークがどんどん進化しているのが分かるし、CGの進歩に関しては言わずもがなです。こんなの毎週見ちゃっていいのかって感じ。

 僕はそれこそ阪神タイガースのように、何十年も途切れずにウルトラシリーズが続けばいいのにと思いますよ。ネタ切れの心配も無くはないけど、それを逆に楽しみたいくらい。だって『タイガ』が始まる前、ウルトラマンタロウに息子がいるなんて誰も考えもしなかったんですから。

 人類が、宇宙の果てにあるウルトラの国の全てを知るのなんてまだまだ先の話でしょう。だから少なくともそのときまではウルトラマン続けられるじゃん、と(笑)。僕はそういうスタンスで、これからもウルトラを楽しむつもりです。