3歳の息子を持つ特撮好きの父親として、とてもタイムリーな記事を見つけたのでご紹介します。
この記事では筆者ご自身の息子さんが仮面ライダーやスーパー戦隊にハマっている事実を踏まえ、そのメリットとデメリットが分かりやすくまとめられています。僕もウルトラマンに熱中する3歳の息子がいる父親として、興味深く拝読させてもらいました。
実際に僕の息子が通う保育園でも、子どもが乱暴になるからという理由で特撮ヒーローを見せないという方針のご家庭はあるようです。
うちの場合は、そういった影響はあまり考慮せず、子どもが興味を持ったものを自然に見せようという流れで一緒にウルトラマンを見ています。
今回は、特撮オタクの僕が考えるそのメリットとデメリット、またウルトラマンにハマっている息子の現状についてまとめてみようと思います。
「乱暴になる」デメリットは否定しきれない
父親である僕自身が特撮大好きということもあり、「ヒーローものを子どもに見せても乱暴にはならない!」と理屈を並べて力説したいところではあります。
しかし、実際に息子の成長ぶりを見ていると、「乱暴になる」というデメリットは否定しきれないところがありますね。
うちの場合、特に3歳を迎えた辺りから体の成長に伴って暴れる頻度が増えました。テレビの向こうのウルトラマンになりきって玩具を片手に突進してくる様は、ヒーローというよりはまるで怪獣のよう。ウルトラマンに限らず、とにかくなんでも真似したがる習性は4歳になろうとしている今も変わっていません。
僕が息子へ意識的に言い聞かせているのは、「加減を知ろう」ということです。
ウルトラマンが怪獣を倒す様子を真似して乱暴になる。大人から見たら確かにそうなのですが、子どもにとっては憧れのヒーローの真似をしているだけ、かもしれない。だからその真似をしようとすること自体を否定したくはないな、と。なので僕は、周りの人や物を無闇に傷つけないよう、加減をすることを息子に教えています。
ちょっと前までは、キングソードやジードクローで僕の頭や脚を全力でボコボコ攻撃してきていました。ぶっちゃけ、僕も耐えらないくらい痛くて怒ってしまったこともあります。同じようなことを保育園の友だちや先生にもしていたとしたら、それは本当に良くない。
僕が息子と一緒にウルトラマンごっこをする時は、殺陣の練習をするように加減した動きをまず見せるようにしています。もちろん、何故そうしなければいけないのか理由をきちんと説明して。
そのおかげか、最近は全力でなりきりながら加減して動くことを覚え、例えば玩具が僕の頭にコツンと当たってしまったときはきちんと「ごめんなさい」と謝ってくれるようになりました。
台詞の真似から感じる成長
最近の特撮ヒーローは、メインターゲットである子どもへの影響にとても配慮しながら作られていますよね。昭和の時代の作品と比べると、「殺す」とか「バカ」とか直接的な表現は登場人物の口からほとんど出てこなくなっています。
うちの子も劇中の登場人物の台詞をよく真似していますが、それに関しては特に何も悪い影響を感じたことはないですね。そういう部分では、今のウルトラは結構健全なのかも。
『ジード』の主人公・朝倉リクの決め台詞「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ」とか、昨年見始めた頃はたどたどしい感じだったのが今はキレッキレで面白かったり。『ルーブ』の「俺色に染め上げろ!」もよく叫んでます。
我が家では、台詞の真似は逆にメリットなのかなと思うことが多いですね。成長の度合いを感じられる物差しになっている気がします。
何かに憧れるという経験
子どもが特撮ヒーローを見る最大のメリットは、「何かに憧れる」という経験が出来ることだと思います。
子どもにとって「こうなりたい」と思えるものがあるか無いかって、結構大きな違いだと思うんですよね。うちの子の場合、昨年『ジード』にハマってから事あるごとに
「リクになるねん!ジードになるねん!」
と高らかに宣言するようになりました。
劇中で描かれる朝倉リクの優しい部分、怪獣と戦う強い部分、子どもは子どもなりにしっかりと見ているようです。
息子が我がままを言ったり、言うことを聞かなかったりしたときは「そんなんじゃリクになられへんで、ウルトラマンにもなられへんで」と諭してみたり。ウルトラマンに例えるとびっくりするくらい言うことを聞いてくれます。こういうときの子どもの素直さって本当に素晴らしい。逆に変なこと教えられないなと父親として身が引き締まります。
一特撮ファンの個人的な思いとして。ヒーローものの主人公は子どもたちが「こうなりたい」と思える人、それを見守る大人が「将来うちの子にはこうなって欲しい」と思いを託せるようなキャラクターであってもらいたいですね。それくらい、子どもにとって「何かに憧れる」という経験は貴重なものだというのが僕の実感です。
そう言えば、僕が子どもの頃にも、親に「クレヨンしんちゃん」を禁止にされている友だちがいました。
そういう教育方針だと言ってしまえばそれまでですし、否定する権利もないのですが。僕は子どもが興味を持ったものにはなるべく一度は触れさせてあげたいし、大人のほうから一方的にフィルターをかけてしまうのは勿体ない気がします。
特撮ヒーローに関してもメリットとデメリットをきちんと整理した上で、周りの大人がデメリットをプラスの方向へ転換させていくように仕向けることが出来ればそれが一番いいんだろうな、と。
こうしてブログを書いている間も、僕の膝の上に乗っかってウルトラマンを見ている息子の横顔を見ながら、そんなことを考えたのでした。